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映画「愛についてのキンゼイ・レポート」に主演のリーアム・ニーソン (読売 2005/08/26夕刊)
◆「複雑な人物に引かれた」 米国人の性行動を調査、研究したアルフレッド・キンゼイ博士を描く「愛についてのキンゼイ・レポート」が、あす27日から新宿・シネマスクエアとうきゅうなどで公開される。1940~50年代に全米を一大旋風に巻き込んだ男の波乱の生涯を、リーアム・ニーソンが熱演した。(原田康久) 悪役を演じた「バットマン ビギンズ」の宣伝も兼ねた来日。「ギャング・オブ・ニューヨーク」「K―19」「キングダム・オブ・ヘブン」――。ここ数年の出演作を並べただけでも、現在のハリウッドメジャーが、いかにこの人を重要視しているかが分かる。 今回の出演を決めた理由を、「ハリウッドの主流映画では描ききれない複雑な人物に引かれたから」と話す。確かに、実在のキンゼイ博士を20代から50代まで演じることは、かなりの洞察力を必要としたはずだ。 生物の分類や進化を研究していた博士は、新婚初夜の失敗とその克服をきっかけに人間の性を研究し始める。全米で1万8000人もの人に性行動についてインタビューした。こうした、科学者としてのきまじめな姿勢を描く一方、同性愛に興味を持ち、自ら助手と体験する場面もある。 「幸い、ブロードウェーの舞台で、(同性愛者の)オスカー・ワイルドを1週間に8回のペースで演じたんでね。男優とのキスはかなり修練を積んでいる」。こんなジョークを飛ばす時も、物腰は穏やか。まるで本物の学者に会っているような印象だ。 「もちろん、演技は『ふり』です。でもラブシーンが男性とであっても、相手を好きにならないといけない。カメラはウソをつかないから」。静かな語り口の中にも、演技論には自然と熱がこもる。 性について語ることがタブーだった第2次大戦直後の米社会は、男性の性行動についての博士の研究を熱狂的に受け入れたが、続いて発表された女性の性についての研究には猛反発した。博士は名誉と汚名の中でほんろうされる。 「私は、曲折を経た彼が、最後に森で妻と遊ぶ場面が好きでね。彼自身も自然の崇拝者だったし、樹齢1000年の大木の中で、人間の卑小さをよく表している。これ以上、満足のいく終幕はそうそうない」 実在の人物を演じるのが好きだという。その人物について調べ、人格に迫っていく過程が楽しい。 「関連書籍やビデオ、写真などの資料を集めるが、役作りで重要なのは、私の場合、靴なんです。今回は古風な英国製の革靴。つま先が少し上がっている」 次回作ではリンカーンを演じる予定で、資料を読み込んでいる。「何せ、彼についての書籍は7000冊もあるので……」。今度はどんな靴を履いて、名演を見せてくれるだろう。 写真=意外にも初来日。「ずっと来たかったのに、なぜか機会がなくてね。今回も仕事だけだったのが残念。でも、必ず再来日したい。京都にも行きたいし、北海道に興味があるんだ」と話すリーアム・ニーソン 写真=キンゼイ博士(リーアム・ニーソン=左)と妻(ローラ・リニー)の夫婦生活もまた、夫の研究によってほんろうされる ヘザーの映画館 愛についてのキンゼイ・レポート (読売 2005/08/19) 今回お勧めする映画は「愛についてのキンゼイ・レポート」です。最初の方に、20世紀初頭のアメリカで、ある牧師が「ファスナーの悪影響」について説教する場面があります。 ファスナーのついたズボンはボタンのより開けやすいから、「それをはく少年はその分マスターベーションすることが多くなる。マスターベーションは健康をひどく害する」とその牧師は警告するのです。 「ええーっ?!」と笑わせてくれるシーンですが、約20年後、この牧師の息子アルフレッド・キンゼイが無知と恐怖に満ちた自分の青春を思い出して子供のように泣いてしまう場面もあります。キンゼイは史上初めてセックスについての統計をまとめた実在の博士で、この映画は戦後まもなくのアメリカで大センセーションを巻き起こした彼の研究を描いたものです。正しい知識が人を解放するということを教えてくれるすばらしい作品です。 キンゼイが研究を行った1940、50年代のアメリカでは、公にセックスについて話すことはタブーとされていました。当時キンゼイはインディアナ大学で動物学の助教授を務めており、時々学生からセックスについてアドバイスを依頼されていました。「オーラルセックスは女を不妊にする?」、「できる体位は1つだけ?」などという彼らの質問は深刻な無知を示していました。 こんな学生たちのためにキンゼイは「結婚講座」を開きます。ところが皆の質問を聞いてみると、キンゼイ自身の知識では到底及ばないほどその疑問・悩みは多岐に渡るものでした。参考にできる客観的な情報もほとんどありません。そこでキンゼイは国中のなるべく多くの人をインタビューし、性行動に関する統計を集めることを実行します。結果はだれにも予想できなかったものでした(例えば、調査を受ける男性の37 パーセントが同性愛の経験がある…)。キンゼイがこれらの統計をまとめたレポートの出版は、「私の性的嗜好は異常ではないか」とずっと悩んでいた大勢の人々に初めて希望を与えたのでした。 まるで救世主のような存在?いえ、この映画を一番お薦めしたい理由は、主人公の欠点もきちんと描いていることです。キンゼイは客観性を貫こうとする人並みはずれた意志の強さのおかげで、時代が時代であるにもかかわらず、こうした大胆な調査をやり遂げることに成功しました。しかしその一方で、そうした彼の性格が周りの人々を傷つけることも少なくありませんでした。調査の邪魔となるという理由で、キンゼイは自分の助手に恋人を捨てるように命令します。そして「人が多様であるのは当たり前」と主張しながら、勉強よりスポーツに興味を持つ自分の息子を理解しようとはしません。 キンゼイと違い、この映画はあらゆる登場人物に対してきちんと理解を示しています。キンゼイを傷つけた父親にも - - キンゼイが母親の葬儀のために帰り、そのときに父親にも調査に参加してくれるよう説得します。そしてそのインタビューの中で、父はある意外なことを告白するのです。ずっと闇に閉じ込められていたその秘密が明かされるおかげで、キンゼイと父親が生まれて初めて心が通じ合います。私たちの胸を強く打つシーンでもあります。 今回のお勧め「愛についてのキンゼイ・レポート」は大学教授を描く映画ですので、それにちなんで book を使ったフレーズをご紹介します。 by the book この book は「規則書」のことで、by the book は「ルール通りに」、あるいは「慣例に従って」という意味です。 例えば、納税申告を一切ごまかさないでいつも規則通りに申告する人は次のように言われます。 He always does his taxes by the book. 形容詞としても使えますが、その場合ハイフンを入れて by-the-book となります。例えば、先日とてもユニークなフットボール・コーチについての記事を読みました。チームの団体精神を強めるために練習前にカラオケを歌わせることもあるそうです!英語の文書は次のようでした。 Tim Jones is not a by-the-book football coach. in my book 「私の考えでは」という意味です。この book はどちらかと言うと辞典をイメージしていると思います。「私はこういうふうに定義している」というようなニュアンスがあります。 例えば、いつも同じような役を演じる俳優がいます。中でとても魅力のある人もいますが、私の考えでは「いい俳優」と呼べるのはケイト・ブランシェットやダニエル・デイ・ルイスのように、幅広い役をこなせる人です。 In my book, a good actor is a versatile actor. be booked up 「予約、あるいは予定でいっぱい」という意味です。この book は宿の記帳をイメージしています。 施設だけでなく、個人のスケジュールについても使えます。知り合いから「今週一緒に食事しない?」と誘われたことを想定してみましょう。「ごめん、今週は予定いっぱいでできない」と答えたい場合、英語では次のようになります。 I'm sorry, I'm booked up this week. wrote the book on ある分野の「専門家である」、あるいは「知り尽くしている」という意味です。本が書けるほど詳しい、あるいは得意であるニュアンスで、さまざまなことについて使えます。 ちゃんと仕事しないでいつも会社でインターネットを見たり、同僚と会話をしたりしている社員を想像してみましょう。つまり、「サボりの名人」です。英語では、 She wrote the book on slacking off. throw the book at この book は六法全書のイメージで、「厳しく罰する」ことです。正式な裁判だけではなく、人が罰を受けるさまざまな文脈で使われています。 パーティで麻薬を使った高校生を想像してみましょう。そのことがばれたら、母親は何ヶ月も外出禁止にし、クラブ活動をやめさせます。しかも、なんと、携帯電話を取り上げてしまいます。つまり、英語で言うと、 When his mother found out about the drugs, she threw the book at him. (2005年8月19日 読売新聞) [映画]「愛についてのキンゼイ・レポート」=米・独 性革命研究者の生涯 (読売 2005/08/19夕刊)
by alfayoko2005
| 2005-08-27 00:42
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