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[編集委員が読む]紀子さまご懐妊 皇位継承問題、熟慮のとき 井上茂男 (読売 2006/03/25朝刊)
今月7日、東京で開かれた「皇室の伝統を守る1万人大会」は、日本武道館の3階席まで埋まって大変な熱気だった。 女性天皇や女系天皇を認める皇室典範改正案を阻止しようと計画されたが、秋篠宮妃紀子さまのご懐妊で見送られ、男系継承の国民運動を目指して開かれた。 ジャーナリストの櫻井よしこさんが「(紀子さまのご懐妊は)あなた方は何者ですか、歴史と伝統と文明を忘れ、根無し草のようになってどうなさるおつもりかと聞いておられるのだと思います」と訴えた。会場を包む拍手を聞きながら、そうだろうかと考えた。 関係者によると、ご夫妻は3人目を望まれていた。それが佳子さまの出産から約11年も開いたのは、「兄を差し置いて」といった非難を受けて傷つき、遠慮されてきたからだ。検診で医師が「お年ですから次をお望みならそろそろお考えにならないと」とうながし、徐々に気持ちが和らいだという。 「子どもは授かりもの。懐妊によって何かおっしゃろうなどということがあろうはずもない」。宮内庁幹部が「紀子妃覚悟の懐妊」などという雑誌記事に憤慨して言った言葉を思い出した。 日本会議国会議員懇談会の平沼赳夫会長もあいさつし、「寛仁親王殿下が心情を吐露されました。そのことを会見で聞かれた有識者会議の座長が何と言ったか。『どうってことない』。こんな人が座長の会議が本当の有識者会議でしょうか」と問いかけた。 寛仁さまは昨秋、私的なエッセーの中で女系天皇に疑問を投げかけられた。11月7日、吉川弘之座長は有識者会議でその話が出たか聞かれ、確かにそう言った。 乱暴に聞こえるが、前後を補うとニュアンスが違う。「私たちの一貫した態度のように、それによってどうってことはないので、淡々と」。歩きながらの話だった。 数紙が短く伝え、次の21日の会見で改めて質問が出た。吉川座長は「男系がいいか、女系がいいかという議論はしないので、影響しない」と語り、「そんな恐れ多いことを言うつもりはまったくなかった」と釈明した。 それでも、最初の発言だけが独り歩きし、繰り返し批判される。自宅の厳重警備を知り、胸中を思わないではいられなかった。 今秋、皇室は新しいメンバーを迎える。それが41年ぶりの男子でも、その1人に頼るのでは皇位継承の不安は変わらない。改正はやむを得ないのではないか。 男子の場合の順位は、現行では皇太子さま、秋篠宮さま、第3子、女性・女系天皇を認めると皇太子さま、愛子さま、愛子さまの子へ、女性天皇を認め、兄弟で男子優先とすると、皇太子さま、愛子さま、秋篠宮さま、第3子となる。 本来、順位は顔を思い浮かべずに検討すべきだが、継承方法の議論が熱を帯び、第3子と愛子さまのどちらを選ぶかという議論に変わる可能性を踏まえておかなければならない。人気投票のような記事が登場し、心ない批判が飛び交うようなことがあった場合に、冷静な議論ができるように。 男系継承を求める人たちは「急ぐ必要はない」と言うが、時間をかけているうちに2人は成長し、やがて議論を知る。教育上好ましいはずはなく、残された時間は数年と考えた方がいい。 紀子さまは、医師と一緒にいるうちに流れた懐妊の速報や、「皇太子VS秋篠宮」といった雑誌記事に驚き、知人に泣きながら電話されたこともあった。今は落ち着き、経過は順調だという。 ご出産は9月末。その日を静かに待ちたいが、「それから」の議論のために、熟慮の時にしたい。 ◇画・田口雅巳 写真=井上茂男・編集委員
by alfayoko2005
| 2006-03-26 01:02
| ジェンダー・セックス
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