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性と暴力のアメリカ [著]鈴木透
[掲載]2006年11月19日 [評者]斎藤美奈子(文芸評論家) Book.asahi.com ■「特異な国」はなぜできたか 普通の国(?)の例として、私どもはよく「アメリカでは……」という言い方をする。これは正しい認識なのだろうか。いいえ、とんでもない、というのが本書を貫く主張である。厳格な性道徳と性解放が併存し、同性愛や妊娠中絶をめぐる争いが絶えないアメリカ。2億挺(ちょう)を超える銃が存在し、凶悪犯罪が多発するアメリカ。こと性と暴力に関しては、アメリカはむしろ「特異な国」なのだ。 本書はその理由を歴史的な背景から検証する。先住民を暴力で制圧し、戦争という暴力で独立を勝ち取った建国の歴史。加えて根強く残る「リンチ」の伝統。チャールズ・リンチ(彼はフロンティア時代の自警団長だった)という人名に由来するリンチは、マイノリティーを集団的暴力で排除し処刑してもよしとする思想をこの国の人々に植えつけた。異端者を排斥する思想は性や人種に対しても適用され、対外的には疑わしきを罰する「リンチ型戦争」として遂行されてきた。 「理念先行型国家」であるアメリカの内部には中世的な価値観が残っているとの指摘にギョッとしつつも深く納得。だってあの事件もこの戦争も……。特異な国が世界を牛耳っている現実に目を開かされます。 性と暴力のアメリカ—理念先行国家の矛盾と苦悶 著者: 鈴木 透 出版社: 中央公論新社 ISBN: 412101863X 価格: ¥ 882
by alfayoko2005
| 2006-11-23 11:59
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