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愛媛女性殺害:「再犯防止策、強化を」判決前に両親の思い (毎日 2005/07/10)
「せめて娘の事件をきっかけにして、再犯防止制度をきちんと整備してほしい」--。愛媛県松野町で昨年7月、自転車で帰宅途中の19歳の女性が車ではねられて拉致された殺害事件。殺人、わいせつ略取の罪などに問われた宮地恒雄被告(40)は強姦致傷罪などで過去3回服役し、今回も出所後わずか1週間で事件を起こしていた。「今の制度では、娘と同じ被害は防げない」。14日の判決(松山地裁)を前に、被害女性の両親が毎日新聞の取材に応じ、無念の思いや、奈良の小1女児誘拐殺害事件以降に始まった性犯罪者の再犯防止策への不満を語った。 あの日から間もなく1年。自宅の仏壇には、高校時代に両親がプレゼントした携帯電話が形見として置いてあった。 7月19日夜、女性は松山市内の飲食店への就職を控えて、友人たちが開いた送別会からの帰りだった。宮地被告は自転車で家路を急ぐ女性をはね、山中に拉致して絞殺したとされる。 前日に「お母さん、今度カラオケ行こうね」と明るく話し、この日も「行ってくるけんね」と笑顔だった。「『親に迷惑はかけない。仕事を頑張る』と言って、希望に胸をふくらませていた。自分が産み、育てた娘をこんな形で失い、本当にやり切れない」と母親の加形和枝さん(54)は、涙をぬぐいながら話した。 法務省は今年6月から、13歳未満の子どもが被害者の事件で、性犯罪者の出所情報を警察庁に提供している。再犯防止のためだが、和枝さんは「性犯罪の被害に年齢は関係ない。この制度では、娘の事件では情報を出してもらえない。もし私たちが宮地被告が近くにいると知ることができたとしたら、夜道を1人で歩かせることはしなかっただろう」と話す。 公判で検察側は無期懲役を求刑。宮地被告は「最初は殺意はなかった」と減軽を求めている。父親の正文さん(56)は「たとえ死刑でも、娘は帰ってこない。ただ、量刑をもっと厳しくしないと、『この程度で済むのか』と考える者が出てくるのではないか」と話し、「裁判官は、自分の娘が被害者だったらと思って判決を書いてほしい」と静かに語った。【伊藤伸之輔】 毎日新聞 2005年7月10日 3時00分
by alfayoko2005
| 2005-07-10 07:19
| ジェンダー・セックス
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