大統領、野党との衝突回避 最高裁判事、承認見通し

大統領、野党との衝突回避　最高裁判事、承認見通し (共同 2005/07/20)

　【ワシントン２０日共同】米連邦最高裁の新判事に１９日、指名されたジョン・ロバーツ氏（５０）は、保守派に属するが、野党民主党が警戒していた「極端な右派」とは明確に一線を画すとみられ、上院での指名承認に「大きな問題はない」（ＣＮＮテレビの司法アナリスト）見通しだ。

　ブッシュ大統領がロバーツ氏に白羽の矢を立てたのは、側近中の側近であるカール・ローブ次席補佐官の中央情報局（ＣＩＡ）工作員名漏えい疑惑への関与で、政治的に守勢に立たされており、民主党とこれ以上の衝突を避けたかったためとの見方が強い。

米大統領、最高裁判事に保守派のロバーツ高裁判事を指名
2005年 07月 20日 水曜日 15:46 JST

　［ワシントン　１９日　ロイター］　ブッシュ米大統領は、先に辞任を表明した米連邦最高裁のサンドラ・デイ・オコーナー判事の後任に、保守派のジョン・ロバーツ連邦高裁判事を指名し、上院に対して迅速な承認を呼びかけた。
　ブッシュ大統領は、上院の民主党議員に「威厳ある承認プロセス」の実施を訴えるとともに、ロバーツ判事は「憲法と法律を厳格に適用する」だろうと述べた。

　ホワイトハウスが発表した声明の中で、ブッシュ大統領は、「上院がこの状況に適切に対処し、承認プロセスを迅速に運ぶと確信している。１０月に再び最高裁が開廷した時、新任の判事が席に着いていることが重要だ」と述べた。

　ロバーツ判事はブッシュ大統領を支持する保守派。先週、キューバのグアンタナモの米軍捕虜収容所に拘束されているアルカイダのメンバーに関して、ブッシュ政権が求める米軍特別法廷での審理を認める判決を下した連邦高裁判事の１人。

　レンキスト現最高裁長官の助手のほか、司法省訟務局次長（１９８９─９３年）などを務め、２００３年５月にブッシュ大統領が高裁判事に指名した。