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DVの現場心理説く 中大・読売リレー講座に500人参加 (読売・多摩版 2005/07/24朝刊)
中央大学文学部と読売新聞立川支局共催によるリレー講座「恋愛、家族、そして未来」の第4回が、23日、八王子市東中野の同大多摩キャンパスで開かれた。今回は、教育学科心理学コースの横湯園子教授が、配偶者やパートナーによるドメスティック・バイオレンス(DV)について講義。約500人の参加者が、社会的に大きな問題となっているトピックに真剣に聞き入った。 横湯教授の専門は教育臨床心理学・臨床教育学。子供をめぐる問題に取り組むうち、DV問題にもかかわるようになった。 横湯教授は、冒頭で「DVという言葉が使われるようになってから10年そこそこ。痴話ゲンカなどという言葉で片づけられた時代にくらべ、法整備も進み、認識も広がったが、個々の当事者が大変な状態に置かれていることは変わらない」と説明。「暴力の悪循環を断ちたい」との強い思いを明らかにした。 続いて焦点を当てたのは、配偶者やパートナーの暴力が繰り返される仕組み。「牢獄のようにオリがあるわけでもないのに、なぜ被虐待者は逃げないのか。そこにこの問題の一番の核心がある」として、支配の心理的メカニズムを説明。 「自分だけを愛して欲しい」と甘い言葉で家庭外の人間関係を巧妙に断たれたり、家族や友人への「仕返し」を示唆されて動けなくなったりして逃げ場を失い、隷属させられていく過程を示した。また、激しい暴力の後、加害者は優しさや後悔の念を示すことも紹介。「被虐待者は優しさに希望を見いだしては裏切られ、次第に無力感に支配されていく」とした。 この後、横湯教授は、これまでかかわった事例をもとに、DVの現場での心理状態を例示。 妻に暴力を振るっていたにもかかわらず、「自分は痛くなかったから、お前が痛いとは知らなかった」とした夫の“はき違えた一心同体”ぶり。そんな夫を支えることに生きる意義を見いだしてしまう妻の“共依存”などを説明した。 さらに、暴力を目撃する子供に及ぶ心理的打撃も強調。その結果として、いじめ被害に遭ったり、不登校になったり、ひいては親同様に暴力を振るうようになることもあるとした。 講座終盤では、「どうしたら暴力の悪循環が断てるか」に言及。「性別のステレオタイプに縛られたままだと悪循環から抜け出しにくくなる」とし、「男はこう、女はこう、というのではなく、人間と人間で対等につきあえるあり方を探り合うべきだ」と提案した。 また、法や駆け込めるシェルターの整備をはじめとする社会的支援の充実の必要性も強調。さらに、「なかなか相談や治療に来ないが、加害者も元被虐待者かもしれない。『加害者が悪い』と言うだけでは、この問題は解決しないと思う」と、加害者の心のケアの大切さも示唆して、結んだ。 初めて参加したという昭島市武蔵野の専門学校生、河崎由佳さん(18)は「DV被害者が逃げられなくなる心理的な仕組みがよくわかった」。また、一緒に受講した同市中神町の同、綾部瑛一さん(18)は「男性も被害者になるということを知った。交際相手には、なるべくやさしく接してあげたい」と話した。 写真=真剣な表情で話に聞き入る受講生ら 写真=講師を務めた横湯教授
by alfayoko2005
| 2005-07-25 03:39
| ジェンダー・セックス
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