韓国、買春撲滅へ性被害教育 逮捕男性に義務化

韓国、買春撲滅へ性被害教育　逮捕男性に義務化 (共同 2005/07/24)

　買売春の撲滅を目指す韓国法務省はこのほど、買春容疑で逮捕された男性に対し、起訴猶予とする引き換えに性被害の実態教育を受けることを義務付ける新たな取り組みを８月から始める方針を決めた。

　韓国政府は昨年９月、買売春を本格的に取り締まる特別法を施行。法務省は「多くの男性は性売買を容認する文化の中にいる」と指摘、新たな措置で、社会の「誤った認識」を変えることを狙っている。

　米国内の複数の自治体が実施している講習プログラムを採用。元売春婦らが性的被害の実態などを講演する内容で、１日（８時間）で終了する。費用は受講者が払う罰金を充てる。法務省は特別法施行後、講習を主に任意で実施してきたが、受講者がほとんどいなかったため、義務化に踏み切った。

　買春容疑で逮捕されても１００万ウォン（約１０万円）の罰金で済むケースがほとんどという。同省は「再犯者や未受講者は刑事処罰する」との強い姿勢で臨む考えだ。

　警察当局は特別法施行後、今年４月までに買春容疑の男性や売春関連業者など約４０００人を摘発。日本人の男性旅行者も複数が買春容疑で摘発されている。

（共同）