カテゴリ
お知らせ トランス LGB(TIQ) HIV/AIDS 米政治 国内政治 ジェンダー・セックス バックラッシュ Books Movies Theatres TV & Radio Music Others Opinions 以前の記事
2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 検索
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
米大統領、最高裁新判事を指名――「玉虫人事」民主分断も狙う(ニュースの理由) (日本経済 2005/07/28夕刊)
中絶を認めない保守派か、選択の自由に配慮する穏健派か。十一年ぶりに空席が生じた連邦最高裁判所にブッシュ米大統領が選んだ判事の「正体」が憶測を呼んでいる。ベールに包まれたエリートを選んだ大統領の深慮遠謀はどこにあったのか。 「偉大でスマートな五十歳の弁護士に仕事をお願いしたよ」。十九日昼。ワシントン連邦高等裁のジョン・ロバーツ判事に電話で最高裁判事に指名すると伝えたブッシュ大統領は、ホワイトハウス訪問中のハワード豪首相にこう漏らした。 今月一日に引退表明したサンドラ・オコーナー判事(75)の後任を巡る憶測に終止符が打たれた瞬間だった。ところが今度は別の憶測が始まった。ロバーツ判事が中絶や同性婚など社会問題でどんな判断を下すかが見えないのだ。 オコーナー判事はケースによって立場を変えて判決を左右した「中道派」。後任判事が宗教価値観を重視する保守派か、個人の権利を認めるリベラル派かで九人の最高裁判事のバランスが一変するだけに、宗教団体や市民団体は強烈なロビー活動を展開した。 大統領が下した答えは絶妙だ。ロバーツ氏はハーバード大を優等で卒業し弁護士として頭角を現し、最高裁に次ぐ格式のワシントン連邦高裁の判事に就任したエリート。大企業の弁護経験が豊富で、共和党や右派は「大統領は約束を守った」(ファミリー・リサーチ評議会)と歓迎した。 ところが民主党にとって、ロバーツ判事は見る角度によって色が違う“玉虫”。父ブッシュ政権時代には政府弁護士として「中絶を合憲とした最高裁判決は覆されるべきだ」とする政府見解をまとめ、中絶反対派にも見える。しかしワシントン法律財団のラミ首席顧問は「見解は政権の意見を代弁しただけ」で、今後の判決を占う材料ではないと指摘する。 共和党に近いのは事実。だがマイクロソフト分割訴訟で民主党のクリントン政権が弁護士に起用するなど党派色も薄い。 「オコーナー判事より保守だが強硬派ではない」(ワシントン・ポスト紙)ロバーツ氏の指名に、大統領のしたたかさが隠れている。民主党内は「氏は過激な思想の持ち主ではない」(リーバーマン上院議員)とする評価論から、「あらゆる質問に答えてもらう必要がある」(ケネディ上院議員)とする懐疑論まで、すでに分裂気味。上院での承認審議に臨む対応をまとめるメドが立っていない。 ブッシュ大統領は三月、次期国連大使にネオコン強硬派のボルトン前国務次官を指名した。ところが民主党の抵抗で共和党が分裂する大誤算で、同氏はいまだに承認されない。今回の「玉虫人事」は最高裁の保守化という大統領の長期戦略に加え、民主党の分断工作という現実的な策略の使命も帯びている。 (ワシントン=加藤秀央) 【図・写真】ブッシュ大統領はロバーツ氏(左)指名に様々な狙いを込める(20日、ホワイトハウス)=AP
by alfayoko2005
| 2005-07-28 16:23
|
ファン申請 |
||