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被告に『陣痛促進剤を』 医師の都合 (東京 2005/09/04朝刊)
妊娠中に東京拘置所に収容された被告(31)が、医療上の必要性がないのに、医師の都合で陣痛促進剤(子宮収縮剤、陣痛誘発剤)を使用されそうになり、出産直前まで手錠をかけられていたことが三日分かった。一九九三年に当時の丹羽雄哉厚相が、妊婦への安易な促進剤の使用は許さない、との見解を国会で表明しているにもかかわらず、拘置所という国の施設が見解に反していたことで、関係者は衝撃を受けている。 この被告は今年二月に傷害致死罪で起訴され、現在も東京拘置所に収容中。弁護団によると、被告は出産予定日(五月十八日)より前の四月二十日、拘置所外の一般病院に連れていかれた際、病院側から「促進剤で産ませる」と言われたという。弁護団も拘置所側から、病院の都合で計画出産したがっていることや、以前にも陣痛促進剤で出産させたことがあることを知らされたため、拘置所、病院の双方に使用拒否を伝えたところ、この病院で出産させてもらえなくなり、五月十三日に東京警察病院(東京・飯田橋)に入院、十九日に出産した。 入院後は拘置所職員が病室内を二十四時間体制で見張っていたが、被告は片腕に手錠をかけられ、ロープでベッドのさくにつながれたという。 本紙の取材に拘置所は、収容中の妊婦に計画出産に応じるか意向打診することは通常業務であり、問題ない、との考えを示している。 しかし、促進剤の使用で胎児の頭が圧迫され脳に障害を負ったり、死産した例や、出血多量による妊婦の死亡例などが多数あり、九三年三月の衆院予算委第四分科会で丹羽厚相が「医療関係側の都合によってそのようなことがあるなら、許されない」との見解を明らかにしている。厚相見解に反した病院の対応を容認している拘置所の姿勢が問題視されそうだ。 2005 人権 東京拘置所の陣痛促進剤容認 (東京 2005/09/04朝刊) 妊娠中の被告が、医療上の必要もないのに東京拘置所から陣痛促進剤を使用されそうになった問題は、安易な使用を戒めた一九九三年の厚相見解が今も無視されている実態を浮き彫りにした。計画出産したがる病院、自前の医療が貧弱なため外部病院の言いなりな拘置所-という背景もある。出産直前に手錠もかけており妊婦の人権が問われている。担当の南野知恵子法相は助産師、看護師資格を持つ医療のプロとして、どう対応するのか。 (市川隆太) 昨年十一月下旬、東京都の女性被告(31)宅を、友人で主婦の被告(31)=横浜市=が三歳の長女を連れて訪ねた。友人の被告は、その日に長女を殴るなどして脳に障害を与え、約三週間後に死なせたとして傷害致死罪で起訴された。女性被告も今年二月、共犯として起訴されたが「暴行現場にも居合わせていない」と無罪を訴えている。 女性被告は二月七日の逮捕から現在まで身柄拘束されているが、五月十三日に東京警察病院(東京・飯田橋)に移され、同月十九日に二男を出産した。出産当日見舞った実父は「左腕に手錠の輪を二つかけられ、手錠とベッドのさくがロープで結んであった」。 同時期に五、六日間、見舞った実母は「どの時も手錠がかけられていた。医師から体を動かすよう言われたが、トイレの時も係官に腰ひもをかけられ、そんな状況ではなかった」と振り返る。 ■24時間体制で見張られ続け 弁護団の小島好己弁護士らは「病院でも二十四時間体制で見張られ、逃亡も自殺もできない状態。冤罪(えんざい)を訴えており、証拠隠滅工作をする可能性もない。拘置を中止して出産させるべきだった」と主張する。 女性被告は当初、別の病院で出産予定だったが、陣痛促進剤(子宮収縮剤、陣痛誘発剤)の使用を打診されたという。弁護団は「女性被告の出産予定日は五月十八日なのに、四月二十日に病院に連れていかれた時、三十七、八週目に入ったら促進剤で産ませると言われた」。 「女性被告は医師と看護師が『ゴールデンウイークに入るから…ここは薬を使って』などと会話しているのが聞こえたと言っている」としている。さらに弁護団は「拘置所から『病院が、いつまでも入れておけないから陣痛促進剤で計画出産させると言っている』『以前も、陣痛促進剤を使って産ませた』と言われた。陣痛促進剤の使用を拒否する内容証明郵便を送付したところ、病院が『協力できない』と言い出し、東京警察病院に入院した」と話し、女性被告の義母は「連休が近づいていたから早く産ませたかったのでは」と推測する。 ■翌々日からは独居房に戻る 女性被告は出産翌々日、病院から東京拘置所の三畳間ほどの独居房に戻されたが、出産時に下腹部の裂傷を負っていた。夫は「つらいと思い、ドーナツ型座布団を差し入れようとしたが拘置所に断られた。拘置所売店にある、ふつうの座布団は差し入れできた」と唇をかむ。 女性被告が親族と会えたのは警察病院にいた時だけ。長男、二男は八月二十六日に弁護団に連れられて初めて、拘置所のガラス越しで会えたが、夫、両親らは現在も面会禁止。二男は出産二時間後を最後に、母親の抱っこを経験していない。 ■異議唱えても反論しにくく 先ごろの法廷で被告人質問を受けた女性被告は「私は絶対に逃げませんし、母や子といられるなら、どんな過酷な条件でも守ります」と涙ながらに述べた。 人権擁護団体「アムネスティ・インターナショナル日本」の寺中誠事務局長は「陣痛促進剤、入院時の手錠使用は明らかに拷問等禁止条約などに反し、女性差別撤廃条約にも触れる可能性がある。分娩(ぶんべん)時に手錠をした事件が、国際法上、虐待にあたるとされた国もある」と話す。 拘置所、刑務所問題に詳しく、法相の私的諮問機関「行刑改革会議」メンバーだった菊田幸一弁護士は今回のケースに「あってはならないが、異議を唱えても、拘置所は逃亡や自殺のおそれから手錠したと説明するだろう。拘置所内で暴れたり自殺しようとしたなど、弁護士が反論しづらい理由をあげることも予想される。刑務官に暴行されても痕跡が残らない限り泣き寝入りなのが実感」と言う。 「陣痛促進剤による被害を考える会」などは促進剤の誤った使用は子宮破裂、胎盤早期はく離などで母子の死亡も招くと訴えている。今回のケースに、ある被害者も「使用する必要ない人に使おうとするのは問題」と言う。 東京拘置所は「被告が拘置所外に出るときは戒具をできることになっており、病院のベッド上でも手錠をする」と、手錠は問題なしとの認識を示す。 さらに陣痛促進剤については「(出産)予定日の二週間前ぐらいから『計画的に産むけど、どうしたいか』と、本人にたずねることにしている。(促進剤は)嫌だと言われたら、出産直前に病院に連れて行くことになるが、病院が常に、うちのために医師の当直をしてくれるわけでもない」とし、ベテラン刑務官も「個室を占領され刑務官が付き添って他の患者を緊張させると、病院側が拘置所からの患者を嫌がる」と“病院の都合”を強調する。 しかし、そのこと自体、九三年三月の衆院予算委員会で、当時の丹羽雄哉厚相が、病院の都合により陣痛促進剤で計画出産することは「許されないことだ」と言明した厚相見解に背いている。 ■手元の子育て法的には可能 また、被告の子どもの処遇について、ある刑務官は「(手元で子育てする)幼児携帯が法的に認められているのに、拘置所に保育士がいないから実行できない。人もカネもかけて解決すべきだ」と問題点を認めている。拘置所、刑務所の医師、刑務官不足も指摘されて久しい。 ■使用は医学的理由のみで 「からだを語ろう-女から女へ」などの著書がある「百合レディスクリニック」院長・丸本百合子さんの話 分娩は、陣痛がつき始めた時から始まっているのであって、被告が24時間、監視されていたなら逃げることもないし、手錠は不要だったのではないか。私は「陣痛促進剤イコール危険」とは考えないが、過剰投与で子宮破裂するケースもある。破水した場合など以外は、出産予定日を1週間以上過ぎた時に使うものだ。促進剤を使えば、必ず早めに出産するとも限らない。薬とは、効果と副作用の両方があるものだ。だから、医学的理由によってのみ使うべきで、周囲の事情で使ってしまうのは、やはり人権侵害だと思う。 ■母子の関係を損なう恐れ 「たぬき先生」の愛称で知られ「子育て未来視点BOOK」などの著書がある小児科医・毛利子来(たねき)さんの話 陣痛は母子の共同作業で、胎児が主導権を握って子宮から出てくる。子宮内で仮死状態となっているなど特別な場合以外、陣痛促進剤は使うべきでない。酸素不足、脳内出血の危険がある。生後すぐに母子を離ればなれにするのはまずい。母子関係は、母親が赤ちゃんのそばで泣き声を聞く、おっぱいを飲ませる、ということを通じてできあがるからだ。病院内で手錠をかけられていたとしたら、産後、自分で赤ちゃんを抱けたのだろうか。母親の胸の上に乗る、赤ちゃんの「愛着行動」が妨げられなかっただろうか。
by alfayoko2005
| 2005-09-04 08:50
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