カテゴリ
お知らせ トランス LGB(TIQ) HIV/AIDS 米政治 国内政治 ジェンダー・セックス バックラッシュ Books Movies Theatres TV & Radio Music Others Opinions 以前の記事
2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 検索
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
[米民主党の挑戦](下)キリスト教右派の攻勢 宗教タブーで及び腰(連載) (読売 2005/09/04朝刊)
◆「宗教タブー」で及び腰 政権奪還を目指す米民主党には、苦手がある。ブッシュ政権に強い影響力を持つキリスト教右派勢力だ。 その主張は時に過激で、手法は強引だ。ブッシュ政権の1期目から、教育や科学政策に口を出した。 カリフォルニア州に住む染色体研究の権威、エリザベス・ブラックバーン博士は、その犠牲者の1人。ヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)の研究推進派だが、その立場が大統領周辺の逆鱗(げきりん)に触れ、大統領直属の機関から追放された。 「自宅で休暇中に突然、ホワイトハウスから電話がかかり、『生命倫理評議会』の委員に再任しないと告げられた」と言う。2004年2月のことだ。 「評議会の議論は途上です」と言いかけたが、相手は「長い間ありがとうございました」ときっぱり。有無を言わさぬ解任だった。 評議会は、バイオ研究につきものの倫理問題について政府見解を確立するため、2001年にできた。信仰心の厚いブッシュ大統領は「受精卵は生命そのもの」とし、ES細胞研究規制を打ち出した。ブラックバーン博士のような研究推進派は守勢に追い込まれた。 ES細胞研究をめぐる議論は、キリスト教右派の政治力を改めて見せつけた。全米で3000万人以上の信者を持ち、有権者の20%以上を動かす。その勢力が「人工妊娠中絶禁止」などの家族・女性政策から国家の科学戦略、義務教育の内容にまで執拗(しつよう)に口を挟むようになった。 この強烈な攻勢の前に、民主党は全く及び腰だ。昨年の大統領選で「共和党とキリスト教右派は政教一致だ」と批判したジム・ウォリス牧師は、「民主党はあまりにも神を語っていない」と指摘する。民主党は宗教問題に弱いのだ。 米国は世界有数の宗教大国。人口の約70%が教会に属し、40%以上が毎週教会へ行く。50%強がプロテスタントだが、27%のカトリックに加えてユダヤ教、イスラム教(各2%)など少数派も数多く、政教分離の原則が重視されてきた。 ところが、9・11同時テロが人々の不安と孤独感を高め、教会が求心力を増した。特にプロテスタントの右派が民心をつかみ取るように勢力を伸ばす。 国民の保守化の流れに乗り、キリスト教右派は本来の政教分離原則の垣根まで越えようと攻勢をかけている。民主党は支持層にカトリック、ユダヤ教徒が多いこともあり、「政治に宗教はタブー」との姿勢を崩せない。 逆に共和党は、次期大統領選すら視野に入れ、ES細胞問題を活発に議論し始めた。7月末、共和党の次期大統領候補の1人ビル・フリスト上院院内総務は条件付きで「ES細胞研究を推進せよ」と表明、議論に火を付けた。心臓外科医だったフリスト氏の確信は揺るがず、共和党内の議論は盛り上がる。 議論の渦の中に「神を語らぬ民主党」はすっかり埋没したようにすら見える。(ワシントン 伊藤俊行) ◇2004年米大統領選での宗教と投票行動=表略 [米民主党の挑戦](上)ヒラリー氏、右旋回 政権奪還へ戦術転換(連載) (読売 2005/09/02朝刊) [米民主党の挑戦](中)地盤で基地削減案 遠のく軍との距離(連載) (読売 2005/09/03朝刊)
by alfayoko2005
| 2005-09-05 07:53
| LGB(TIQ)
|
ファン申請 |
||