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ロバーツ氏、最高裁長官に就任、米司法、保守化一段と――中絶巡る審理、試金石に (日本経済 2005/10/01朝刊)
米連邦最高裁判所の第十七代長官に保守派のジョン・ロバーツ氏(50)が就任した。カトリック教会の法王になぞらえる声もある終身制の新長官のもとで、米司法の保守化を予測する声は多い。生命倫理や政治と宗教との関係など社会を二分する論争にも変化が生まれそうだ。 「私はイデオロギーの信奉者ではない」。ロバーツ氏は上院での承認審議でこう繰り返し、最高裁の保守化を警戒する民主党が中絶や同性婚など個別の問題で求めた“踏み絵”をかわした。 同氏はニューヨーク州生まれ。ハーバード大ロースクールを優等で卒業し、法律事務所時代に大企業の弁護を数多く手がけた。共和党政権下で司法省に勤務し、二〇〇三年から最高裁に次ぐ格のワシントン連邦高裁の判事を務めた。 絵に描いたような保守派のエリート。だが二十九日の上院本会議では四十四人の民主党議員が真っ二つに割れて同氏は大差で承認された。過去二回の大統領選でブッシュ大統領が勝利した州の民主党議員の多くが、中道の有権者を意識して賛成に回ったためだ。 政治的な要因も働いた新長官人事。だが、その影響力は社会の根幹にかかわる問題を長期にわたり左右する。 米国では最近、中絶に加えてヒト胚(はい)を使った研究を認めるかや、学校で進化論をどう扱うかを巡る裁判が目立ち始めた。最高裁の判断は、こうした問題でコンセンサスを失いつつある社会に新たな方向性をもたらすことになる。 最高裁は十月から、自殺ほう助を認めるオレゴン州法や未成年者の妊娠中絶を巡るニューハンプシャー州法の憲法判断の審理に入ることが決まっている。九人の判事の多数決で判決を下し、長官の判断は他の判事と同等だ。しかし「長官は水面下の説得や意見のやりとりを通じて他の判事に影響力を行使できる」(アメリカン・エンタープライズ研究所のレブニック氏)。専門家の多くは、ここでロバーツ長官がどこまで保守化を目指すのかが占えると予測する。 米国の白人男性の平均寿命は約七十五歳。ロバーツ長官がこの年齢まで健康であれば、あと二十五年は司法の頂点に君臨することになる。(ワシントン=加藤秀央) 阿川尚之・慶応義塾大学教授(前駐米公使) ジョン・ロバーツ氏は米国の二百年余りの歴史の中で最も若い部類の連邦最高裁長官となった。これは、今後、かなりの長期間、同氏がリード役となる「ロバーツ法廷」が続くことを意味する。 過去に若くして連邦最高裁の判事に任命されて苦労したケースもあったが、同氏の場合、能力を不安視する声は聞かない。共和党だけでなく、民主党でも「手堅く、極めて優秀な法律家」といった評価が定着している。 当面は妊娠中絶に対する判断などが注目されるだろうが、急激な変化は起きないと思われる。保守派が「(中絶を合法とする)悪い判決」をひっくり返そうとする一方、前例を尊重しようという流れも出来つつあるためだ。最高裁長官は終身制であり、大統領のように四年で結果を出さなければならないわけでもない。 ただ、「中絶の権利は認めるが、未成年者は親への報告が必要」といった形へ、三十―四十年かけて少しずつ修正が加えられる可能性はある。 【図・写真】終身制の最高裁長官の宣誓式に臨むロバーツ氏=AP
by alfayoko2005
| 2005-10-01 16:27
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