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[4SITES]フェミニズム(3)神戸女学院大学教授・内田樹さん54 (読売 2005/10/05夕刊)
[4SITES]フェミニズム(4)三重大学教授 岩本美砂子さん48 (読売 2005/10/06夕刊) ◆男の仕事スローダウンさせよう 先の衆院選では新顔の女性候補の当選が相次ぎ、女性議員の数は10人増えて過去最高の43人となった。この変化は女性と政治の関係に新風を吹き込むことができるだろうか。 今回の女性の躍進は、土井たか子・社会党委員長(当時)の人気で「マドンナ・ブーム」が起きた1989年の参院選以来の出来事。女性候補を積極的に擁立した自民党の圧勝が大きな要因で、同党の女性議員は公示前の7人から一挙に26人に増えた。「与党は従来、女性候補を改革イメージに活用してきた野党のお株を完全に奪った」と見る。 それでも衆院議員に占める女性の比率は9%で、先進諸国の中では最低の水準にとどまっている。しかしもともとの女性議員の少なさゆえに、「小泉首相は女性を起用するだけで、ある程度改革イメージを演出することに成功した」と分析する。「郵政民営化で造反した議員の選挙区に差し向けられた“刺客”がもし男性だったら、これほどの追い風にはならなかったでしょう」 与党の女性候補の多くがプロフェッショナルなキャリアの持ち主だった。「どこまで問題意識を持っているかはわかりませんが、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)など女性の身体に直結する問題は、男性だけで議論しても始まらない。これからできる法律に女性の声を反映させるためにも、女性議員が増えることはとても重要です」と一定の期待感を持つ。 ただ不安もある。「かつてのマドンナたちは当選後、十分な議員教育を受ける機会がなく、飼い殺しにされてしまった。今の日本社会では女性のリーダーシップを育てるトレーニングの場がない」というのだ。そして「女性候補を『米国かぶれな刺客たち』と表現した週刊誌があったが、政治家を目指してキャリアを磨こうと思えば米国に行かざるを得ないという現実を言い表していると思います」と語る。 「男は仕事、女は家庭」といった男女の役割分担を当然と見なす風潮が残る一方、少子・高齢化の進展に伴って、仕事を持つ女性が増えることは国の経済力維持の観点から望ましいとする見方がある。こうした中で、女性と政治の間合いには変化の兆しも出てきた。 「ある女性候補が選挙中、『自分の政治家としての言葉と女性としての言葉の落差がようやく縮まってきた』と率直に話すのを聞いて感慨深かった。女性の地の声がそのまま政治家の言葉として語られる時代になった」 国が進める男女共同参画社会の理念をめぐってはさまざまな議論がある。たとえば女性が「男並み」に仕事をすることの是非。国は女性に新たな労働力を期待するが、一方で「男並み」に働かされることに戸惑う女性もいる。専業主婦をめぐる論争もそうだ。 「今の社会は男性中心であまりに競争的なので、その競争から降りられるものなら降りたいという思いが一部の若い女性にはある。こうした女性は専業主婦の立場を歓迎する。でも経済的に全面依存できるほど収入の多い男性と結婚できる女性はそう多くないし、世代による意識の違いも無視できない」 問題解決のカギのひとつは「男性の仕事をスローダウンさせることにある」と指摘する。女性議員たちが地の声で政治を語るようになれば、男性は置き去りにしてきた個人の生活、家族の問題にあらためて目を向けるかも知れない。国が目指す「男女共生」のモデル作りはようやく始まったばかりだ。(松本良一) ◇いわもと・みさこ 政治学、女性学。広島県生まれ。名古屋大学助手などを経て現職。日本女性学会幹事。 写真=岩本美砂子さん
by alfayoko2005
| 2005-10-07 00:22
| ジェンダー・セックス
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