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[自由席]性教育 タブー視してはならぬ (読売・大阪版 2005/10/09朝刊)
◇論説委員 井手裕彦 生徒たちの感想から、現実を知った、意識の変化が見てとれた。 〈いつか、自分にも起こるかもしれないことばかりだったので、勉強になった〉〈性行為は、興味本位や相手のことが好きなだけでするものではない、と思った〉 大阪府立大学看護学部の末原紀美代教授(59)(母性看護学)が中学校や高校に性教育の出張講義に出向くようになって15年になる。 学校現場では、性教育に対し、「寝た子を起こす」と及び腰だ。保護者の苦情を恐れ、思春期の体の変化など、通り一遍の内容に触れるだけ、の学校が多い。一方で今の子供のまわりには、性に関する過激な情報が氾(はん)濫(らん)している。 何をどう教えたらいいのか。難しい問いの答えとして、末原さんの取り組みは示唆に富んでいる。 末原さんは教壇に立つ前、助産師として赤ちゃんを取りあげた。だから、性感染症の広がりと、それがもたらす不幸が気になる。 例えば、高校生の1割が感染している、とされるクラミジア。最近も病院で、卵管が侵され、子供が産めなくなった女性を見た。エイズにも無防備すぎる、と映る。 病気の怖さや予防の手だてを教える講義だが、いきなり、性感染症の話に入らないところに配慮を感じる。導入は人間の誕生だ。 「あなたが生まれたのは、卵子と精子が出会い、胎児になって、900兆分の1の確率なのよ」。まず、生の大切さを実感させる。 その上で、感染症編に移る。第一に力説するのは、性行動を慎むこと。ここでも説得力は数字だ。 「過去に3人のパートナーがいた男女が性交渉を行ったら、何人とつながっているのでしょうか」 過去の相手に性体験がないと6人で済むが、それぞれ3人と経験を持っていれば、486人に膨れ上がるという。いかに感染のリスクがあるのか、想像させるのだ。 コンドームの話にも踏み込む。〈1〉毎回使用すること〈2〉最初からつけないと予防にならないこと〈3〉そのためにフランクに話し合え、相手を尊重する関係を持つことを、柔らかく、だが、具体的に話す。 避妊法の印象が強いコンドームは、性感染症の予防策でもある。 それが、国内の出荷数はこの20年で4割以上減った。「使わない方が気持ちがいい」「面倒だ」。厚生労働省の研究班のアンケート調査で挙がった、若者たちが使わない理由だ。ある意味、深刻だ。 発達段階を考慮に入れない教え方は論外だが、正しい知識を体系的に教えるプログラムの中でならコンドームも必要な「教材」だろう。子供たちは情報を読み解く力も持っている。教えるべきことを教えるのは、大人の責任だ。 文部科学省は、「個人の問題」としてきた性教育への姿勢を転換しようとしている。学習指導要領の改訂の検討に入り、適切な性教育の事例集を年度内につくる。 末原さんは、願いを込める。 「親も、一緒に聞く形が一番いい。生徒を一堂に集める大講義だけでなく、秘密を守って個別の相談に乗れる方式もあったら。何より、タブーを除くべきです」 子供の心と体を知り、危機的な現状を憂う専門家の意見が、中央の性教育論議に届くといい。 「高校生と性」テーマ 福島高の生徒、保護者・保健師らと議論 (読売・福島版 2005/10/08朝刊) 県内で未成年者の中絶や性感染症が問題になる中、福島市の県立福島高(星本文校長)の生徒たちが「高校生と性」を巡る問題について考える取り組みを行っている。9月28日には、幅広い意見を聞こうと、保護者や産婦人科医、保健師らも交えた全校生徒によるディスカッション「高校生と性~みんなの意見を聞かせて~」も開いた。 「高校生の性交には賛成。互いに愛し合っていれば問題ない。社会全体が見守るべき」(3年男子)、「妊娠というリスクがある。互いの将来を考えると、性交しない方がいい」(2年女子)――。生徒代表のパネリストからこうした意見が出されると、産婦人科医からは「避妊の方法を知ることも大切な責任」、保健師からは「情報に流されず自分の人生設計の中で考えてほしい」との意見が出た。 福島県は未成年者の中絶率が全国3位。性感染症の感染率も全国平均を上回るなど、性にかかわる問題が深刻化していることから、同校では昨年以降、保健委員会が中心になって性の問題に取り組んでいる。今年は講演会や生徒と保護者を対象にした意識調査を実施。保健委員長の福地麻由さん(3年)は調査の結果に基づき「健康や生き方にかかわる大切な問題なのに、性について誰とも話さないという生徒もいた」と話す。 ディスカッション終了後、生徒の間からは「高校生だけだと、考えが浅い。大人の意見には重みがあった」という意見も出された。担当の丹治早苗・養護教諭は「性の問題は、人生の中で必ず考えなければならない問題だということを、改めて実感できたのでは」と話していた。 写真=保護者らと意見を交わし合った福島高の生徒たち
by alfayoko2005
| 2005-10-10 01:06
| ジェンダー・セックス
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