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大きな歯車のはざまで、自己と教育、女性記者が回顧――藤原房子著(読書) (日本経済 2005/10/16朝刊)
著者は一九三〇年生まれ、「戦後の女性解放第一世代」の元新聞記者。「私たち世代が日常の歴史を具体的にわかってもらうための試みをする必要がある」との思いで半生を振り返った。教育がどんな影響をもたらしたかを検証しようとする姿勢が新鮮だ。 描写は生まれ育った福井の家庭や小学校、高等女学校での思い出に分け入る。雪の校庭を裸足(はだし)で走らされたこと、兵士との文通、日本婦道にもとづく淑女教育、敗戦で環境が激変した後の「君が代の是非」をテーマにしたディベート……。達意の文章で有形無形の教育の細部を伝える。 東京女子大には「器量が悪くもないのに、どうして大学へ」と祖母に哀れまれた友人がいた。女性記者の草分けとして入った新聞社では早々に取材先から「僕ァ、女はッ、嫌いですッ」と喝破された。 新聞社を退社後、日本女性学習財団理事長として女性問題の啓発パンフレット作製にあたった。そのパンフがきっかけになり「ジェンダー」(社会的・文化的に形成された性別)、「ジェンダー・フリー」(性別にとらわれず個性を発揮すること)という言葉に、国会などで激しい批判が起きた。「ジェンダー論は性差を全否定し人間を中性化する」といった趣旨だった。 批判に対する困惑、納得できないとの思いが、ごく普通の女性としての自らの発想を形作った教育の「成果」と「後遺症」をたどるきっかけになったという。(ドメス出版・二、四〇〇円) ![]() 教育が残し得たもの 藤原房子 四六判/280頁/2400円 ISBN4-8107-0650-8 05.09発行 「日本図書館協会選定図書」 家族、周囲からの豊かな愛を受けて成長し、新聞記者となり、女性の確かな視点から取材し、記事を書いてきた筆者が退社後、財団の仕事で「基本のき」をめぐって遭遇した思いがけないジェンダーバッシング。真の男女共同参画社会実現のために、ダイナミックに綴る書き下ろし。
by alfayoko2005
| 2005-10-16 09:40
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