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女人禁制の大峰山で女性ら3人が登山強行
2005年11月04日 - 朝日 女人禁制が1300年間続く修験道の聖地、奈良県天川村の大峰山への登山を目指すと公表していた性同一性障害を持つ人ら35人のグループが3日、現地を訪れた。女性の立ち入りを禁じる結界門(けっかいもん)の手前で地元住民約100人と議論した結果、改めて話し合いの場を設けることで合意して解散したが、その後にメンバーの女性ら3人が登山を強行した。 住民側が結界門前で待ち構える中、午前9時50分ごろにグループが到着。地元・洞川(どろがわ)地区の桝谷源逸(げんいち)区長(59)は「先人から受け継いだ伝統や生活がある。地元の心情を理解してほしい」と登山中止を求めた。グループ側は今後も話し合いを続けてほしいと要望した。しかし、午後0時半ごろ、3人が結界門をくぐって山に入った。その1人は「問題提起をしたかった」と説明した。 大峰山登山口にらみ合い 団体と地元 女人禁制議論物別れ (読売・奈良版 2005/11/04) 修験道行場で知られる天川村の大峰山の「女人禁制」撤廃を求めて、登山を計画していた女性らの市民グループ「大峰山に登ろう実行委員会」のメンバー約30人が3日、登山口に到着、女性の入山を拒む地元住民らと話し合ったが、議論は物別れに終わった。メンバーの大半は登山を断念したが、数人が登山を決行。地元側も制止しなかったため、混乱はなかった。 同会のメンバーはこの日朝、大峯山寺への参道に当たる同村洞川の結界門前に集合、登山を始めようとしたが、事前に計画を知っていた地元の住民ら約50人が、「山の伝統を説明したい」と参道をふさぎ、登山を取りやめるよう説得にあたった。 住民側は「我々は山の伝統を守らなければならず、心情をわかってほしい」と理解を求め、地元に住む女性も「お願いです。登らないで下さい」と訴えた。 これに対し、グループ側は「性転換者はどうなるのか」「女人禁制についての思いを聞きたい」などと質問を続けたが、話し合いは平行線のまま。住民側が「聞き入れてくれない人の入山は拒まない」と引き上げたため、グループ側も「今後も話し合いを継続する」として納得、数人が結界門から入山したが、ほとんどはその場で解散した。 地元・洞川区の桝谷源逸区長は「我々の立場、心情を理解していただけたものと思っている。数人が山に入られたのは非常に残念」と複雑な表情だった。 性同一性障害者:女人禁制の奈良・大峰山の入山、地元に求める (毎日・大阪版 2005/11/04朝刊) 修験道の根本道場として知られ、約1300年間女人禁制が続く奈良県天川村の大峰山(山上ケ岳)の登山口で3日、全国の性同一性障害者ら約30人が、入山を認めるよう地元住民に求めた。初の試みで、住民の反対でこの日の登山は断念したが、改めて話し合いの場を持つことで合意した。 戸籍上は男性だが、女性として生活している大阪府堺市の森村さやかさん(45)らが「さまざまな性のあり方を考えるきっかけにしたい」と発案し、性別適合(性転換)手術を受けた人も参加した。 山頂の大峯山寺への行者の世話をしている地元・洞川地区の住民約100人が山に入らないよう要請。桝谷源逸・洞川区長(59)は「女人禁制は女性差別ではなく先人たちが守ってきた伝統。住民は行者の世話で生活してきた。寺や地元の合意ができるまで待ってほしい」と理解を求めた。 これに対し、森村さんらは、性同一性障害者らへの対応など31項目の質問書を住民側に提出。この後、解散したが、参加した6人が入山した。【栗栖健】 天川村・大峰山:伝統?差別?ギャップ大きく 「女人禁制」入山巡る話し合い (毎日・奈良版 2005/11/04) “伝統の保持”か“女性差別”か--。3日、性同一性障害者らでつくる「『大峰山』に登ろう実行委員会」の約30人が、天川村の大峰山(山上ケ岳)で女人禁制の解除を求めた。住民側は質問書を受け取り、今後も話し合いに応じることになったが、1300年間続く慣習を巡る双方のギャップは、容易には埋まりそうもない。 禁制の解除は、女人禁制を封建的慣行とみた明治政府が明治5(1872)年に廃止を布告して以来、何度も議論になってきた。だが、大峯山寺への行者の世話などで生計を立ててきた洞川地区の反対によって禁制が保たれてきた。 地元では女性の間にも解除反対論が根強い。この日も、入山をやめさせようと集まった約100人のうち30人が女性だった。村女性の会洞川支部長の角谷トミ子さん(70)は「(女人禁制は)住民が必死で守ってきた伝統。女性差別なら、私たちがまず反対する」と話す。実行委メンバーには「なぜ地元の女性がこれほど禁制を守るのか」と言う人もいた。【栗栖健】 説得応じ大峰登山中止 性同一性障害の男女ら
by alfayoko2005
| 2005-11-04 12:49
| トランス
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