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社説:卵子の行方 議論一本化し総合ルールを
女性の卵子は普通は体内にある。それが体外で扱えるようになってから、さまざまな「使い道」が生じた。不妊に悩むカップルの間で行う体外受精だけではない。他の不妊カップルに提供されたり、研究にも使われる。 韓国では卵子の提供をめぐり倫理的問題が生じている。今月初め、不妊の夫婦を対象に卵子を売買した疑いでブローカーが摘発された。今週には、ヒトクローン胚(はい)作りの世界的拠点であるソウル大のグループが、卵子提供者に金銭を支払っていたこともわかった。 卵子提供は日本人にとっても無縁ではない。韓国の例を参考に、足元を固めたい。 韓国には数年前から不妊の夫婦を対象にした卵子ビジネスがあった。しかし、今年1月に「生命倫理および安全に関する法律」が施行され、事情が変わった。法律が卵子の売買を禁じたからだ。 ソウル大のケースは法律施行前だが、国際的基準からみると問題が残る。弱い立場にある研究チームの若い女性研究者に卵子を提供させていた疑いも以前に指摘されている。 日本でも卵子の扱いは国レベルで議論されている。問題は使い道によって別々に議論されていることだ。ルール作りの進行も遅い。 不妊治療については厚生労働省の部会が検討し、03年に卵子や精子、胚の売買を禁止する報告書をまとめた。報告は法整備を前提にしていたが、2年以上たった今も法制化は進んでいない。 ヒトクローン胚作りは日本の現行法では禁じられている。総合科学技術会議は昨夏、拒絶反応のない再生医療に使える可能性を重視し、条件付きで作成研究を認めた。卵子を使った受精卵作成研究も条件付きで認めている。 ところが条件整備そのものは、文部科学省と厚労省に丸投げされた。現在、二つの作業部会がそれぞれ検討を進めている。 女性の立場からは同じ卵子である。使い道によって別々に論じていてはわかりにくい。時間もかかる。規制に抜け穴が生じる恐れもある。ここは、縦割り行政を廃して議論を一本化し、生殖医療まで含めた総合的な法整備につなげるべきではないか。 総合科学技術会議はクローン胚作りに際し、ボランティアからの卵子採取を原則として禁止した。女性の肉体的・精神的負担が大きいことに加え、人間の手段化・道具化につながる恐れがあるからだ。しかし、卵子の入手先が限られていることから、文科省の作業部会はボランティアについても検討を進める予定だ。 ここで注意しなくてはならないのは、卵子提供が売買や提供者への圧力につながりかねないことだ。卵子不足に目を奪われず、女性保護に力点をおいてほしい。 倫理問題でのつまずきは研究そのものの妨げにもなる。ソウル大チームと共同研究を進めてきた米国のグループが「卵子の入手方法に疑問がある」との理由で協力関係を解消したことからも、それは明らかだ。 毎日新聞 2005年11月24日 0時11分 クローン胚作製、利用卵子に指針…文科省作業部会
by alfayoko2005
| 2005-11-24 08:49
| ジェンダー・セックス
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