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♪ ひょんなことから、最新版の「マイペディア」(2005/7)を入手したので、そこから「性同一性障害」と「性転換手術」のエントリーを紹介しよう(「同性愛」などと比較すると、妙に詳細なのがオカシイ~残念ながら「世界大百科事典」と異なり、執筆者名の表記はない)。
なお、本文中太字は別項目へのリンクである(リンク自体は省略)。 性同一性障害 せいどういつせいしょうがい 人間には生物学的な性(セックスsex)と,心理的・社会的な性(ジェンダーgender)があり,個人のなかで両者の性に対する自己意識が一致しないことをいう。つまり,生物学的には完全に男女どちらかの性に属し,本人もそれをはっきりと認知していながら,人格的には自分が〈別の性に属している〉と確信している状態を指す。英語では gender identity disorder (略称GID)。日本精神神経学会によれば,〈性転換症〉とも呼ばれる。 1996年7月,埼玉医科大学の倫理委員会が治療のために性転換手術を医療方法として認定したことで,広く知られるようになった。 1985年に発表された米国の研究によれば,男性の2万4000~3万7000人に1人,女性の10万3000~15万人に1人の割合で,性同一性障害が発生している。日本国内で治療を必要とする人は2200~7000人という試算もあるが,この10倍とも推定されている。 国際診断基準であるDSM-IVによると,次のような症状がある。 (1)反対の性に対する強く持続的な同一感をもっていること。子どもの場合,男の子が女の子の服を着たがる。女の子が男の子のゲームをやりたがる,など。青年になると,別の性として扱われることを望み,別の性になりたいという欲求を口にしたりする。 (2)自分の性に対する持続的な不快感をもっていること。男の子は自分のペニス(陰茎)を気持ち悪いと感じ,女の子は乳房がふくらんだり,月経が始まってほしくないと主張する。青年になると,自分が間違った性に生まれたと感じたり,反対の性らしくなるために,ホルモン療法や手術などを要求する。 (3)こうした障害のために,臨床的に強い苦痛を感じ,社会生活の重要な機能に障害が起きていること。 原因については,胎児期の生物学的な要因も指摘されている。人間の遺伝的な性は受精の瞬間に決まるが,身体的・心理的な性差は発生の過程とともに現れる。妊娠8~10週くらいに生殖器官が発達,20週ごろから脳の性差が生まれ,これが性の自己認知に重要な役割を果たすといわれている。 ドイツの生物学者ダーナーらが,妊娠したラット(ネズミ)を強いストレスにさらしたところ,この母親から生まれたラットのオスは,両性愛または同性愛的な性行動がみられた。さらに,人間の同性愛者794人を対象とした調査では,第2次世界大戦の激しかった1944~1945年に生まれた男性に多いという結果が出た。このことから,母親が妊娠中におかれた環境が,子どもの性行動に影響すると考えられている。 このほか,乳児期の接し方や,両親の子どもに対する態度など,出生後の社会的な要因も性の自己認識に関与していると思われる。 1997年5月,日本精神神経学会は〈性同一性障害に関する答申と提言〉を発表した。このなかで診断と治療のガイドラインを設け,精神療法やホルモン投与でもうまくいかない場合には,正当な医療行為として手術療法を承認した。 このような状況のもとで,2003年〈性同一性障害者特例法〉が成立,GIDの人の戸籍の性別変更が認められることとなった。→性転換 性転換手術 せいてんかんしゅじゅつ 性同一性障害の治療方法の一つで,現在の性とは反対の性(男性なら女性,女性なら男性)に転換する手術のこと。1995年に埼玉医科大学の原科孝雄教授(形成外科)が同大倫理委員会に申請を行い,1996年に日本の大学として初めて,条件つきで医療方法として承認された。その後,精神科・泌尿器科などの協力や,日本精神神経学会によるガイドライン作成といった条件をクリアしたため,1998年5月手術実施が許可され,10月〈医療〉として国内初の性転換手術が女性患者に施された。翌1999年には男性から女性への国内初の性転換手術が施された。 過去の性転換手術としては,東京都内の産婦人科医が,男性3人に精巣摘出を行ったことがある。これは,1969年に優生保護法(1996年の改正にともない母体保護法に改称)28条〈故なく生殖を不能にしてはならない〉に違反したとして,東京地裁で有罪判決を受け,1970年に東京高裁で有罪が確定した。このため,医学界では性転換手術はタブー視され,手術を望む人たちが米国や東南アジアで手術を受けるケースも出てきた。 海外では,オランダが性転換手術に健康保険を適用しており,英国,フランス,米国の一部の州でも手術を合法化している。米国では1977年にハリー・ベンジャミン国際性別不快協会(Harry Benjamin International Gender Dysphoria Association)が基準を設定,手術成績がよくなったといわれている(手術が失敗する割合は約10~15%)。 日本では,手術は成功しても戸籍法で性別の変更を認めていない。日本精神神経学会では〈法曹界でこうした問題の討議を行い,適切な結論を出すことを要望する〉としている。外国ではスウェーデン,ドイツ,イタリア,オランダ,トルコで性転換法が制定され,自分の望む性別で生活する法的権利が認められている。→性転換 ♪ 下線部分は、適切な改訂がなされていないものと思われる。 Copyright 株式会社日立システムアンドサービス
by alfayoko2005
| 2005-11-24 18:45
| トランス
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