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Dr.北村 ただ今診察中
第87話 これからの避妊法 (毎日 2005/12/01) 自分でいうのもなんですが、「Dr.北村 ただ今診察中」の読者は、全世界に広がっています。日本を離れて各国で活躍されている女性たちから送られてくるメールでそれをうかがい知ることができます。 そんな女性たちから教えられた新しい避妊法の数々。腟リング、皮膚貼布薬、子宮内避妊法。今回は、日本には存在しないこれら避妊法を紹介します。 1999年9月には米国に遅れること40年、ついに低用量経口避妊薬(ピル)が承認され、その後続々と銅付加子宮内避妊具、女性用コンドームが発売されるなど、日本の避妊の歴史に新たなページが開かれたと調子に乗っていたら、実は避妊先進国から見たら既に30年も前の代物だったのでは笑い話にもなりません。ピルはさらに進化し、量も3分の2程度に減った超低用量ピルの時代を迎えているのです。 ドーナツ状の形をした腟リングが話題となっています。リング型の管に入ったピルの成分でもある女性ホルモン剤が腟内で持続的に放出されることによって避妊効果を保つ方法です。腟リングは、ホルモン剤が腟から吸収され肝臓を経由しないという利点があります。3週間リングを入れっぱなしにし、1週間休みます。避妊機序はピルと同様で、出血はお休みしている1週の間に起こります。腟リングの利点は、挿入と抜去を使用者本人が行えることです。 ピルと同様の成分からなる皮膚(ひふ)貼付薬(パッチ)も注目を集めています。腕、腹部、臀(でん)部に貼付することによって、ホルモンを徐々に放出し避妊を可能にします。皮膚パッチは一週間程度のホルモン剤を供給することから、使用者にとってはピルのように毎日服用する必要がないこと、腟リングと同様、ホルモン剤が消化管を経由しないことから悪心や嘔吐(おうと)などの副作用が少ないことが特徴です。また、毎週1回決められた曜日に新しい製剤に貼り替え、3週間にわたって使用するもので、貼付しない4週目に消退出血が起こります。ピルのように月経の初日に貼付するデーワンスタートと、月経開始後最初の日曜日から貼付するサンデースタートの2種類の使用法があります。 子宮内避妊具(Intra Uterine Device:IUD)は、現在世界のおよそ1億5千万人に使用されていますが、長期間使用する避妊法としては、費用便益の観点から高い評価を得ています。1960年代の初期以来、IUDは改良が重ねられ、銅付加や黄体ホルモン剤付加IUDが誕生しています。特に、黄体ホルモン剤が付加されたIUDはIUS(Intra Uterine System:IUS)と呼ばれています。IUSの代表的なMirena(R)は黄体ホルモン剤を放出するもので、垂直軸と水平軸がともに32mmのT型をしています。簡単にいえば、IUDとピルを合体させたようなものです。 深刻な事態を招きかねない妊娠を回避する手段である避妊法開発に、極めて不熱心な日本のこと。ここに紹介した新しい避妊法を享受できる日はいつ訪れるのでしょうか。不熱心さは、女性の健康問題に対する無関心さの現れでもあります。
by alfayoko2005
| 2005-12-04 09:54
| ジェンダー・セックス
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