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朝日【国際面】2005年12月06日(火曜日)付朝刊
6000人の島、HIV4割 ケニア・ビクトリア湖 ![]() ![]() アフリカ最大のビクトリア湖に浮かぶケニアの小さな島々が、4割ものHIV(エイズウイルス)感染率に悩まされている。感染拡大の背景には、漁師たちを目当てにした売春や、エイズで亡くなった男性の妻が夫の兄弟と結婚する「妻相続」の伝統などがある、とされる。エイズで親を亡くした孤児も増えている。(リンギティ島〈ケニア西部〉=望月洋嗣) ●残る「妻相続」 使われぬ避妊具、治療も難しく リンギティ島は周囲わずか数キロ。数多くの漁船が浮かぶ港から続く斜面に、屋根も壁もトタンでできた小屋がびっしり並ぶ。かつて無人だったが、今は約6千人が暮らす。欧州や日本にも輸出される外来魚「ナイルパーチ」の漁場に近く、現金収入を求めてケニア各地やウガンダ、タンザニア、ソマリアから集まった漁師とその家族らだ。 病院も警察署もないこの島にHIVが広がっている。同島を含むムファンガノ小島群で医療支援をするNGO「国際医療団」(IMC)が島のHIV感染率を調べたところ、陽性は女性47%、男性31%だった。 IMCによると、感染拡大の背景には売春のほか、(1)夫をエイズで失った女性が夫の兄弟と結婚する「妻相続」の伝統が地元のルオ族に残っている(2)夫を失い干し魚を売って生計を立てる女性に漁師が性的関係を強要する、などの事情があるという。 ●検査「無意味」 島には2軒のバーがあり、出漁しない漁師が集まる。 ここで働く売春婦のエバリンさん(22)は「検査をしても精神的なショックを受けるだけ。この島では治療できない。結果を知っても意味がない」と言う。男性はコンドームを使おうとせず、漁港の一角には、政府が無料で配布したコンドームが大量に捨ててあった。 IMCのジョージ・コングルさんは「コンドーム使用は売春を促すというキリスト教会の指導や、コンドームにはHIVのウイルスが塗ってあるというデマが、使用を妨げている」と嘆いた。 HIVの感染拡大は、親の死亡による孤児の増加を招いているとみられる。リンギティ島の小学校では、5学年268人の児童のうち28人に両親がいない。 感染は、同じく漁業が中心となっている湖の沿岸部にも広がり、同島を含むスバ県内の小中学校では約4500人の児童・生徒のうち約11%は両親を失い、約21%がどちらかの親を亡くしているという。 ●孤児救いたい ケニアで約20年間、孤児の支援を続けるNGO「少年ケニアの友」(事務局・北海道小樽市)は11月から、リンギティ島と隣り合うムファンガノ島を拠点に、周辺の島々を巡ってHIVの検査をしたり、エイズ治療をしたりする支援活動を始めた。担当者の風間春樹さんは「感染率を下げることで、孤児を減らすことが狙いだ。難しそうだが何もしないわけにはいかない」と話した。 ◇ ◇ ◆キーワード <アフリカのエイズ> 国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)が、11月21日に発表した05年版の報告書によると、サハラ砂漠以南のアフリカで、HIV感染者は2580万人と推定され、世界全体の推定感染者数4030万人の6割強になる。爆発的ではないが増加傾向は続いており、03年よりも90万人増え、エイズによる死者は年間240万人とされる。ケニアの感染率は低下傾向にあるとされるが、15~24歳の若者のうち、主な感染防止策を知っているのは男性の5割弱、女性は3割強だという。
by alfayoko2005
| 2005-12-06 06:58
| HIV/AIDS
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