カテゴリ
お知らせ トランス LGB(TIQ) HIV/AIDS 米政治 国内政治 ジェンダー・セックス バックラッシュ Books Movies Theatres TV & Radio Music Others Opinions 以前の記事
2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 検索
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
Uターンするのか (東京 2005/12/11朝刊)
「男女がお互いの特性を認めつつ、責任を共有する『男女がともに支え合う社会』をめざします」 十一月二十二日の自民党結党五十年大会で報告された新綱領に、こんな文言がある。 男女の“特性”と、わざわざ表現するのは「男は仕事、女は子どもを産み育て、家庭を守る」と言いたいからなのだろうか。 もし、そうだとしたら、政府が二十一世紀の最重要課題と位置づけている「男性も女性も、個性や能力を発揮できる男女共同参画社会」の形成を、根底から揺るがしかねない。 伝統的な「男は仕事、女は家庭」などの「社会的性別」(ジェンダー)を見直そうとしているのに、なぜいま男女の特性などと言いだしたのか。 総務省の労働力調査によれば、共働き世帯は全世帯の半数近くを占めている。平均月収は六十万円強、その四分の一を支えているのが妻だ(二〇〇四年「家計調査」)。 学費や医療費などの家計が年々ふくらみ、もはや妻の働きなしに生活できない家庭が多いのが実態だ。 男女の役割をあえて区別すれば、男性は過労死になるような長時間労働を強いられ、女性は仕事も家庭も子育ても介護も抱えることになりかねない。 「思い切った少子化対策を進め、出生率の向上を図り…」と書いてある新綱領にも矛盾している。 必要なのは家事・子育てへの男女共同参画だろう。男性も女性も午後六時には家庭に戻れるような社会環境をつくるために、意識や社会の構造改革をすることこそ、少子化対策になるはずだ。 時代の流れを「Uターン」させてはならない。 (国保良江) 国際婦人年連絡会 30周年 若い団体との連携模索 (東京 2005/12/11朝刊) 思想・信条を超えた41の女性団体でつくる国際婦人年連絡会が、結成30周年を迎えた。国連の動きに呼応し、政府や自治体へ要望するなどの活動をしてきた。先月末には、記念のイベントが東京都内で盛大に開かれたが、メンバーの高齢化で一時の勢いを失いつつあり、若い世代との連携を模索している。 (国保 良江) 国際婦人年連絡会が結成されたのは、「平等・開発・平和」を目指して国連が国際婦人年と定めた一九七五年。同十一月に四十一団体で開いた「国際婦人年日本大会」がきっかけになった。 今は亡き市川房枝さんが委員長になり、同年十二月に「国際婦人年日本大会の決議を実現するための連絡会」(現・国際婦人年連絡会)を結成。後に五十三団体に増えた時期もある。 連絡会が最も盛り上がったのは、七九年暮れの国連総会で日本政府も賛成した女子差別撤廃条約を、八五年に批准するまでの数年間だ。条約批准のためには多くの国内法を整備する必要があった。その一つが男女雇用機会均等法だ。働く女性も一般の女性も一緒に活動し、世論形成に大きな役割を果たした。 九九年には女性たちが長年求めてきた男女共同参画社会基本法ができ、翌年には基本計画が作られた。行政改革で二〇〇一年には内閣府に「男女共同参画会議」ができ、その事務局として男女共同参画局が設置された。 しかし、三十年が経過したことで、女性団体を担ってきた人々の高齢化が進み、かつての勢いは感じられない。 同会世話人の一人で、日本YWCA理事長の江尻美穂子さんはその理由を「男女不平等の中で働いてきた戦前の女性の苦労が軽く受け止められ、法的には整備されつつある男女平等が当たり前に受け止められるようになった。その結果、物質的豊かさを追求し、世界の情勢にも、国の政治にも『女は家庭へ』という回帰的な動きにも無関心な人が増えているからではないか」と分析する。 しかし、「時代の流れだから」と済ませられるほど、女性を取り巻く状況を楽観はできない。今回の大会でも、▽管理職に女性を▽パート労働者の均等待遇の実現▽男女雇用機会均等法の改正▽性別役割分担を前提にした社会を改めるなど、「労働」「家族・福祉」など六つの委員会から課題と行動計画が示された。 江尻さんは「問題解決の近道は、女性が政策決定の場に多数参画することや、日本の社会は男性にも住みにくいので、ジェンダー(社会的性別)平等の視点に立つ男性を増やすこと。これらの方策はそのまま、私たちの活動を活性化させる起爆剤になるでしょう」と強調する。 若い人たちに、どうしたら問題意識を共有してもらえるのか。どうしたら一緒に動いてくれるのか。次の時代をにらんで、運動を担ってきたメンバーらは模索している。 同会事務局長の山口みつ子さんは、「電子メールを使えば、忙しい若い人でも簡単に活動に参加できます。若い団体と積極的に連携していきたい」と提案する。 さらに「若い世代の中にも、環境問題とか夫婦別姓、エイズの問題など、個別のテーマで一生懸命活動している人たちはいる。こうした人たちと横のつながりを築ければ、女性を取り巻く社会的、政治的な問題に立ち向かう新たな力に育っていくのではないでしょうか」と期待を込める。
by alfayoko2005
| 2005-12-11 17:00
| ジェンダー・セックス
|
ファン申請 |
||