フォード製品のボイコット宣言、同性愛反対の宗教団体

USフロントライン更新2006年03月15日 19:39米国東部時間
反同性愛者団体、フォード車不買運動始める

　同性婚に反対するキリスト教保守派団体アメリカン・ファミリー・アソシエーション（AFA）はこのほど、フォードが同性愛者向けの雑誌に広告を掲載し続けていることなどに反発し、１年間の同社製品の不買運動（ボイコット）を開始した。

　ロイター通信によると、AFAは2005年５月、フォードにボイコットを通告。フォード販売店の仲介で一度は取りやめとなったが、同社が同年12月、ゲイ雑誌への「ジャガー」「ランド・ローバー」の広告掲載をやめることを決めたにもかかわらず、ゲイ擁護団体から「AFAからの圧力に屈した」などと批判を受けたためその後広告掲載を再開。これを受けてAFAが今回、１年間の不買運動を実行に移した。

　AFAはウェブサイトで「フォードには同性婚を支援する組織に多額の資金を与える権利があるが、同性婚の反対者にもフォード製の自動車を買わない権利がある」と主張している。AFAの代表は統一メソディスト教会の牧師で、同団体には300万人の「支持者」がおり、ほかに18団体がボイコットを支援しているという。

　フォードはボイコットに対して「あらゆる人に敬意をもって対応するというフォードの伝統に誇りを持っている。今後も、世界中で革新的な車を作り販売するという最も得意な分野に力を注ぐ」との姿勢を表明した。

　同性愛者の権利をめぐっては、マイクロソフトやウォルト・ディズニーなどの大手企業も賛否両方からの要求に直面している。


フォード製品のボイコット宣言、同性愛反対の宗教団体
2006.03.15
Web posted at: 17:56 JST
- CNN/REUTERS

ミシガン州デトロイト――ミシシッピー州に本拠がある保守系のキリスト教団体は１４日、自動車大手フォードが同性愛の出版物への広告掲載を中止しないとして同社製品を１年間、ボイコットする運動を開始する、と述べた。

「American Family Association（ＡＦＡ）」で、ウェブサイトでの発表によると、参加メンバーは約３００万人としている。同団体は昨年５月、フォード製品のボイコットを打ち出したが、６月にフォード販売店が和解交渉を提案したことに伴い、宣言を撤回。

フォードは同１２月、広告掲載を中止したが、同性愛の支持団体が非難を強めると共に、再開していた。ＡＦＡは声明で、「フォード社は、同性愛支持の人々に広告を掲載する権利がある。同性愛に反対する人々は同社の車を拒否する権利がある」と述べた。

フォード社の広報担当は、「我が社はすべての人々を平等に扱う伝統を誇りに思う」と語った。同社は販売シェアが後退、経営強化を急いでいる。

同性愛の支持、反対の出版物に対する企業の広告掲載の論争では、マイクロソフト社ら複数の大企業も過去に巻き込まれている。