岡山県：改訂人権政策指針を作製 協働やＵＤ基本に

県：改訂人権政策指針を作製　協働やＵＤ基本に (毎日・岡山版 2006/04/07)

　県は、人権施策の基本的な方向性を示す「改訂県人権政策推進指針」を作製した＝写真。概要をまとめた普及版も配布し、啓発に努めている。

　０１年３月に策定した指針を、子どもや障害者らの人権に関する法律の制定や、社会情勢の変化に合わせ昨年５月から見直し。「県人権政策審議会」の審議を経て今年２月に改訂した。

　改訂版には、基本的な考え方として協働の精神やユニバーサルデザイン（ＵＤ）を取り入れ、性同一性障害や同性愛など性的少数者にも言及。偏見や差別をなくすための啓発・教育に努める。ハンセン病については「ハンセン病問題関連史料調査委員会」を設置し、資料集を発行する。高齢者については、要介護にならない予防重視型システムへの転換を明記した。

　県内在住外国人についても「中国などアジアからの留学生や、日系ブラジル人が急増している」とし、多文化共生社会の実現へ向けた取り組みが必要と指摘。消費者に対しては、情報提供や相談の充実を図る。

　冊子や普及版は県庁や県民局などで配布。県ホームページ（http://www.pref.okayama.jp/sangyo/jinken/jinken.htm）でも閲覧できる。問い合わせは県人権・同和対策課（０８６・２２６・７４０６）。【若狭幸治】