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十人十色のモーツァルト 「熱狂の日」音楽祭2006=見開き特集 (読売 2006/04/23朝刊)
◆未完のレクイエム、補筆版と聴き比べ 5月3日~6日、東京国際フォーラム ゴールデンウイークを彩る音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2006」がいよいよ開幕する。コンサートの直前情報や盛りだくさんの関連イベントの数々を紹介する。 (文化部 松本良一) 会場の東京・有楽町にある東京国際フォーラムでは5月3~6日の会期中、六つのホールを使って140回を超えるコンサートが開かれる。今年のテーマは「モーツァルトと仲間たち」。生誕250年を迎えた天才作曲家の作品を中心に、同時代を生きた作曲家を幅広く紹介する。 プログラムはよりどりみどりだが、200~700席ほどの小・中ホールのコンサートはすでに前売りチケットがほぼ完売している。今から買えるのは5000席のホールAと1500席のホールCで完売していない公演が中心となる。 大ホールのコンサートはオーケストラによる華やかな交響曲や協奏曲が聴きもの。人気の高い後期のピアノ協奏曲や交響曲はさまざまなオーケストラ、指揮者、ソリストによって日替わりで演奏される。同じ曲を異なる演奏者で聴く面白さを体験してほしい。 ◎ 特にお勧めなのは、絶筆となったモーツァルトのレクイエム。三つの演奏団体が4日間で計6回(ホールA5回、ホールC1回)演奏する。その中でも初日の5月3日午後8時45分からホールAで行われるコンサート(ミシェル・コルボ指揮、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ローザンヌ声楽アンサンブルほか)は注目だ。 このコンサートでは、死の床でモーツァルト自身が書いた楽譜を使い、作曲家の死によって音符が途切れるところまで演奏した後、少し沈黙をおいて弟子が補筆した全曲版(50分)を最初から演奏する。このようなスタイルによる演奏は日本では初めてという。 またモーツァルトと親交があったミヒャエル・ハイドン(「交響曲の父」ヨーゼフ・ハイドンの弟)の「レクイエム」(井上道義指揮、東京都交響楽団、ビルバオ合唱団ほか)が、5月5日午後0時30分からホールAで演奏される。詳しくはアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンのメッセージを読んでほしい。 ◆関連イベント、盛りだくさん 昨年同様、「熱狂の日」音楽祭に合わせて会場とその周辺では多くの関連イベントが開かれる。5月3~6日の会期中に行われる主なものを紹介しよう。ネオ屋台村、モーツァルト市場以外はすべて有料公演のチケットが必要。 ■コンサート/展示ホール 音楽大学の学生やアマチュアのオーケストラなどが20分のミニ・コンサートを行う。 ■キッズプログラム/受付・ホールD5ロビー 5月3日午後1~5時、同4~6日午前11時~午後5時。0歳児から小学校低学年生を主な対象に、海外の専門家の指導でさまざまな音楽体験プログラムを行う。親子で参加可能。 ■映画・講演会/ホールD1 5月3日にイングマール・ベルイマン監督の「魔笛」(1974年)、同4~6日にミロス・フォアマン監督の「アマデウス」(1984年)を上映。4~6日は上映の合間にモーツァルトに関する講演(45分)あり。 ■マスタークラス/ホールB5 参加音楽家による45分の講習会を一般公開する。講師は工藤重典(フルート)、イザイ弦楽四重奏団、フランク・ブラレイ(ピアノ)、児玉桃(同)ら。 ■ネオ屋台村/地上広場 朝から夜遅くまで続くコンサートに合わせて午前11時~午後10時、ワインバーやエスニック料理など20を超える屋台が出店する。 ■モーツァルト市場/A展示室 音楽祭のオリジナルワインや各種グッズ、書籍、CDなどをそろえたショップが4月29日からオープン。今年だけの限定記念品も。 ◎ 隣接する丸の内エリアでは5月3日から7日まで、丸ビル7階ホールでモーツァルト研究家・海老澤敏氏所蔵の自筆譜や肖像画などを集めた「モーツァルト展」が開かれる。入場無料。 また4月30日から5月6日まで、丸ビル、丸の内オアゾ、丸の内マイプラザ、東京ビルTOKIAで地元のアマチュア団体・丸の内女声合唱団による回遊型ミニコンサートが随時開かれる。 ◇ ◆聴衆同士で本物の交流を ◇アーティスティック・ディレクター・マルタン氏 ラ・フォル・ジュルネはふつうのコンサート会場とは違います。音楽家はずっと身近で、すれ違ったり話しかけることができます。自分の感動を表現することに照れる必要もないので、聴衆同士が本当の交流を行うことができます。一方、音楽家は新しい聴衆と出会い、コンサート主催者やレコード会社はクラシックが「死にかけの芸術」ではないことに気が付きました。 東京のラ・フォル・ジュルネでお勧めのコンサートの一つは、M・ハイドンのレクイエム(5月5日)です。1771年に書かれたこの曲は、作曲家の愛娘の死を悼んだ作品です。モーツァルトはこれを聴いて大変感激しました。20年後に書かれたモーツァルトのレクイエムには、メロディーやリズムにおいて多くの類似点があります。そのことをみなさんの耳で確認していただければと思います。 またモーツァルトが残した自筆譜に基づく未完のレクイエム(5月3日)は、自分が死ぬことを予感しつつ、最後まで他者への愛を抱き続けた人間の姿を探求するかけがえのない機会です。弟子による補完・完成版と聴き比べることができるこのコンサートも注目すべきものになるでしょう。 ◆生誕250年 生地・ザルツブルクでは 巨匠、首脳ずらり集結 生誕250年を迎えたモーツァルトの生地・オーストリアのザルツブルクでは、誕生日の1月27日に二つの記念演奏会が開かれるなど大いに盛り上がった。 昨年末から今年初めにかけて欧州には約50年ぶりという大寒波が到来した。ドイツ国境に近いザルツブルクは標高が高いこともあり、最低気温が零下10度を下回る日が続いた。 そんな中、旧市街のモーツァルト広場には各国のテレビ取材班が入れ替わりやって来て、モーツァルトの銅像をバックに中継していた。 本来1月は観光のオフシーズン期だが、広場にほど近いモーツァルトの生家周辺には大勢の観光客が繰り出していた。地元のホテルでは「平年の5割増しの人出」と話していた。 オーストリア政府が27日に合わせて国際会議「サウンド・オブ・ヨーロッパ」を同地で開催したことも注目を集めた。EU(欧州連合)各国の首脳らを一堂に集め、音楽を通じて欧州の相互理解を進めようというもので、知名度抜群のモーツァルト・ブランドをフル活用する小国オーストリアのしたたかさが話題になった。 ◎ ザルツブルクでは毎年、モーツァルトの誕生日に合わせて「モーツァルト週間」が開かれている。今年は誕生日の27日前後を中心に豪華な出演者によるコンサートが開かれた。 27日には昼・夜2回の特別コンサートが開かれ、昼はオーストリアの巨匠、N・アーノンクールがウィーン・フィルを指揮して交響曲第40番を演奏。夜は同じオーケストラをイタリア人のR・ムーティー指揮で、協奏曲、オペラアリア、交響曲など盛りだくさんのプログラムが組まれた。 各国首脳らが招待された夜の部の出演者は、ピアノの内田光子、メゾソプラノのC・バルトリ、バリトンのT・ハンプソン、バイオリンのG・クレーメル、ビオラのY・バシュメットなど一流演奏家が顔をそろえ、セレモニー色の強い華やかな舞台となった。 ◆音楽祭発祥の地では ナント市民にすっかり定着 世界4都市で開かれているラ・フォル・ジュルネ音楽祭の発祥の地はフランスのナント。1995年に始まり、10年足らずでヨーロッパ有数の規模の音楽祭に成長した。 1月25~29日に開かれた12回目の「熱狂の日」の会期中、ナントは十数年ぶりという大雪に見舞われた。しかし会場のシテ・ド・コングレのエントランスホールは終日、ラッシュ時の駅のような人込みと熱気に包まれていた。 ナントの今年のテーマは「諸国のハーモニー(調和)」。モーツァルトはすでに95年の第1回の時に取り上げているので、今回は17~18世紀のイタリア、フランス、ドイツなどのバロック音楽を特集した。 大小七つのホールで1時間ほどのコンサートが朝の9時過ぎから夜の11時近くまで続く。どの時間帯の会場もほぼ満員という盛況ぶりで、聴衆の入れ替え時には長い列ができることも。 7歳の息子を連れて並んでいた公務員のクロード・ディゲさん(42)は、「クラシックなのに退屈しないのがいいね」と話す。ふだんはクラシックをほとんど聴かないが、この音楽祭だけは近所のスーパーでチケットを買うという。「ここ5、6年はテーマに関係なく毎年来ているよ」 ◎ 音楽家にとって「熱狂の日」の聴衆は特別だ。バイオリンの庄司紗矢香さんとバッハとヘンデルを共演した初参加のチェンバロ奏者、曽根麻矢子さんは、「お客さんの反応がすごくいい」という。本番で使う楽器が直前まで決まらなかったりと、見本市のような慌ただしさに戸惑ったというが、「心からリラックスして楽しんでいるのが伝わってくる」とうれしそうに語る。 東京にも来る指揮者のミシェル・コルボさんは、あまり演奏されないテレマンのカンタータを取り上げ、クラシック初心者から熱狂的な拍手を受けていた。「ここの聴衆は、どんな音楽にも先入観なしに耳を傾けてくれる。有名曲でないからといって心配することはない」と笑顔で話した。 ◎ 会期中は市内の至る所にポスターや横断幕が張り出され、市バスの運転手がその年のテーマに合わせた仮装でお客を迎える。やって来る大勢の音楽家をサポートするボランティア組織も充実している。 だが何よりも重要なのは、特に音楽好きではない一般市民が「熱狂の日」を毎年楽しみにしていることだ。そして素人の聴衆が玄人の音楽家をうならせる――そんなユニークさがラ・フォル・ジュルネの真骨頂なのかも知れない。 ◇まだ間に合うチケット 23日現在、売り切れていない公演は下記の方法で前売り券を買える。 ◎東京国際フォーラムの特設ボックスオフィス(会期最終日まで。当日券あり) ◎電子チケットぴあ 電話=0570・02・9990(公演2日前まで)、インターネット=http://t.pia.co.jp/LFJ2006/(公演当日まで)、店頭=チケットぴあスポット(同)、ぴあステーション(同)、ファミリーマート(同)、サークルK・サンクス(同)、セブンイレブン(4月30日まで) ◎イープラス(4月24日まで) 電話=03・5749・9984、インターネット=http://eplus.jp/lfj/ ◎ローソンチケット(4月28日まで) 電話=0570・000・407 ◎CNプレイガイド(同) 電話=0570・08・9990、インターネット=http://www.cnplayguide.com/ ◎JTBエンタメチケット(同)電話=03・3865・5489、インターネット=http://www.jtb.co.jp/ticket/ ※一部公演のみ ◎JR東日本(同) 主なみどりの窓口、びゅうプラザ ※ホールA公演のみ 会場では当日分のチケットも販売されるが、公演数や販売枚数に限りがあるため混雑も予想される。詳しいプログラムやチケットの販売状況を公式ホームページなどで確認したうえ、前売り券を入手しておくのがいいだろう。 ◎音楽祭の公式ホームページ(http://www.t‐i‐forum.co.jp/lfj/) 〈モーツァルトのレクイエム〉 35歳の死の直前まで書き続けたカトリックの「死者のためのミサ」。作曲家の死により未完となったため、10歳若い弟子のフランツ・ジュスマイヤーが補筆・完成させた。現在ではこの全曲版がよく演奏される。 写真=昨年の「熱狂の日」音楽祭でアマチュア・オーケストラの演奏に聴き入る人たち 写真=地上広場は、特設スクリーンに映し出されたコンサートを楽しむ人たちでにぎわった(昨年の音楽祭) 写真=会場近くの丸の内仲通りで行われたストリート・ライブを楽しむ人たち(昨年の音楽祭) 写真=会期中は名物の屋台村が夜10時まで軒を連ねる(昨年の音楽祭) 写真=1995年の第1回音楽祭(ナント)でモーツァルトにふんしたマルタン氏 写真=誕生日の夜に祝祭大劇場で開かれたコンサートで聴衆の拍手に応える出演者たち=Christian Schneider撮影 写真=会場と市内中心部を結ぶシャトルバスの女性運転手は18世紀の貴婦人の格好でお出迎え 「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」開幕迫る (産経 2006/04/23) 丸の内に鳴り響くモーツァルト 一流音楽家1500人が集結 規模もスケールアップ 東京・丸の内の東京国際フォーラムで行われる音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」が5月3日から始まる。今回のテーマは生誕250年のモーツァルト。ベートーべンをテーマにした昨年の第1回は、来場者32万人以上、チケット販売数11万6500枚という大成功を収めた。しかも、来場者の半分がクラシック音楽初心者という、従来にないクラシックイベントになり、業界関係者を驚かせた。(原口啓太) 昨年の成功を受け、今年は世界中から1500人以上の一流音楽家が集結し、会期も1日延び5月6日までの4日間と、さらにスケールアップした規模で開かれる。 朝9時から夜11時まで約200公演が行われるが、気軽にクラシックを楽しんでもらおうと、1公演平均が通常のコンサートの半分以下の45分、料金も1500~3000円に設定されている。基本的に3歳以上が入場可。0歳児から入場できるコンサートもある。 東京国際フォーラムの鳥海巖社長は「これは利益を生み出す事業とは位置づけておりません。東京都庁の跡地に、都民の税金を使って何1000億円もかけて作られた東京国際フォーラムは、都民の資産なんです。それを還元する責任があるのです」と語る。 チケットは、昨年以上の勢いで前売りが伸びている。主催者側は今月8日、急遽(きゅうきょ)追加販売を行ったが、既に約5000人が収容できるホールAのコンサート以外は売り切れ続出という状態になっている。 若干の当日券は用意されているが、人気アーティストのチケットを当日手に入れるのは、なかなか難しそうだ。 しかし、無料コンサートも昨年以上に充実している。パレードや大道芸のイベント、フラワーイベント、モーツァルト関連の無料展示も、丸の内仲通りや丸ビルを中心に行われる。同フォーラム中庭には世界各国の料理の屋台が出るなど、ただ顔を出しただけでも、楽しいイベントになると関係者は胸を張る。 協賛イベントは今月29日から、東京・丸の内地区で始まる。問い合わせは「熱狂の日」音楽祭事務局TEL03・5221・9100。 ◇ 発売中の「モーストリー・クラシック」6月号では、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」を特集。モーストリー流のガイダンスを満載しています。会場内に設置されるモーストリー・クラシックブースでも発売します。 【2006/04/23 東京朝刊から】 (04/23 10:51)
by alfayoko2005
| 2006-04-24 00:59
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