カテゴリ
お知らせ トランス LGB(TIQ) HIV/AIDS 米政治 国内政治 ジェンダー・セックス バックラッシュ Books Movies Theatres TV & Radio Music Others Opinions 以前の記事
2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 検索
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
憲法改正:憲法との対話、大切に--龍谷大・森教授に聞く (毎日・愛知版 2006/05/03朝刊)
国会では憲法改正論議が盛んに進められる一方、人々の日常の暮らしの中で、その存在感は希薄だ。私たちはどのように憲法と向き合っていけばいいのか。名古屋大学で長年にわたり教鞭(きょうべん)を執った憲法学者の森英樹・龍谷大教授(64)に話を聞いた。【聞き手、浜名晋一】 ――憲法が戦後社会に与えた影響をどう評価しますか。 現憲法は政府が自主的に発案し、国民に信を問うというプロセスを踏むことがなかった。「こんないいものがあるよ」と占領軍から憲法が与えられた面は否めない。しかし、使ってみたら、結構居心地がよかった。まだ憲法公布から約60年しかたっていない。そろそろ見直そうという議論に対しては「まだまだこれから」と言いたい。 ――国会では改憲論議が活発になっています。 日米安保体制を本格的に強化し、自衛隊が米軍の行動範囲であれば、どこまでも付き合えるようにするには、解釈改憲では持たなくなったからだ。今、憲法が定めていない方向に、政治、経済、社会の体つきを切り替えていくということが進行している。近代憲法が生まれた300年前には身分的な拘束から解き放たれた人々が、自由主義的な憲法を作った。ただ、やりすぎると格差社会が生まれる。やりたい放題やりたいんだけど、人の生存が危うくなるから、生存権を憲法で保障した。ところが、今の規制緩和は、そういう憲法の規制を緩和しようというもので、先祖返りだ。 ――憲法につけ加えたらいいというものはありますか。 「憲法の保障する権利は人類多年の努力の成果」と憲法97条にある。お茶を飲みながら、「これを加えよう」と言って、加えるという性格のものではないことは確認しておく必要がある。環境権などを書き込むのは一般論としては賛成だ。しかし今、議論して意味があるのだろうか。環境権という文言は憲法上ないが、環境保護のための措置は人々の努力が行政や裁判を動かして実現している。 ――普段憲法を意識することが少ない中、憲法にどうやって向き合っていけばいいのでしょう。 女性差別の問題があるが、両性の平等を定めた憲法14条を足がかりにして踏ん張れば、望む平等の世界を実現する可能性が現にある。そういう手応えのある憲法への向き合い方は足元や周辺を見れば、いくらでも転がっている。憲法に問うてみる。対話することが大事だ。 ……………………………………………………………………………………………………… ■人物略歴 ◇もり・ひでき 1942年、津市生まれ。45年7月の津大空襲を経験した。京都大法学部を卒業後、名古屋大大学院に進む。護憲の立場から憲法界をリード。副総長を最後に今年3月、名大を退官した。現在は龍谷大大学院で教える傍ら、護憲派の学者でつくる全国憲法研究会代表を務める。
by alfayoko2005
| 2006-05-03 14:14
| 国内政治
|
ファン申請 |
||