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モーツァルト250奏でるオーストリア (日本経済 2006/05/01-06夕刊)
(上)生誕地に出現、アートの球 。2006/05/01 モーツァルト生誕二百五十年の今年、世界各地で記念行事が開かれている。なかでも生涯の大半を過ごしたオーストリアは生誕地のザルツブルクや最期を迎えたウィーンを中心に数千の行事を予定する盛り上がりぶり。楽曲だけでなく、自由奔放な性格や謎の残る生涯は、今なお多くの人をひき付ける。 ◇ ザルツブルクとその近郊で四月下旬まで展示された不思議な球形のアート作品が観光客の人気を集めた。直径一・六メートルの八十個の球にアーティストが思い思いのモーツァルトを描いた。原型は「モーツァルト・クーゲル(球)」。肖像が描かれた直径三センチ程度のチョコレートだ。土産品の定番で、年間販売個数は推計三億五千万個に上る。 モーツァルト広場では、像を背景に球といっしょに写真を撮る人が相次いだ。アルゼンチンから来た五人組の女性は「古都のイメージが強いザルツブルクと現代アートの組み合わせに意外感があって面白い」とご満悦。観光局が用意した専用の地図を片手に球探しをする人の姿も目立った。 舌を出してからかった表情のモーツァルトや、世界地図と重ねたものなど、多彩なデザインが目を引く。球はドイツ各地やパリを巡回し、十一月に再び故郷で展示する。一部は売却予定で、収集家や市町村の争奪戦を予想する向きもある。 この音楽家の偉大さは楽曲だけでなく、観光や関連商品などに幅広く利用されているところにもある。欧州各地のなじみの都市は集客の促進を期待しており、ザルツブルクは二〇〇六年の観光客数を前年比一〇%増と見込んでいる。 フリー音楽家の走り 【図・写真】モーツァルト広場に置かれた球と並んで記念撮影(ザルツブルク) (中)巡回カラオケ、名曲熱唱。2006/05/02 ウィーン市中心部の美術館地区ムゼーウム・クァルティヤーの広場。一日までモーツァルトの歌曲専門のカラオケワゴンが置かれ、通行人の話題を呼んだ。 カラオケワゴンは三十年前に造られた趣のあるキャンピングカーを改装し、車内でモーツァルトの歌曲十二曲を自由にカラオケで歌えるようにした。歌劇「ドン・ジョバンニ」などイタリア語の曲なども発音しやすい表記にして歌いやすくした。 オランダから観光に来た女子大生三人は歌劇「魔笛」に挑戦。高音部のメロディーではときに音程を外しながらも肩を組みながら大声で気持ちよく歌っていた。車外からは応援の手拍子が入った。ミケ・メルテルスさん(23)は「どこかで聞いたことがあり、親しみやすいメロディーだから、ポップスと同じように楽しめた」と満足げに語る。 カラオケワゴンを企画・製作したのはオーストリアのアーティスト二人。ウィーン市内のディー・テアーター劇場などが主催したモーツァルトの演劇・映像のコンペに入選した八作品の一つだ。歌っている映像を録画し、ホームページで数日後に見られる仕組みも好評だ。 製作者の一人であるファルコ・ヘロルドさん(32)は「欧州二百都市を旅したモーツァルトのように、ワゴンで世界中の都市に出向いて友情を広げたい」と抱負を語る。 今年の夏にはウィーンを離れ、オーストリアの他の都市やドイツ各地を巡回する予定がすでに入っている。ワゴンの仲間が増えれば、インターネットを使った世界同時カラオケで合唱する夢もある。 豆知識 【図・写真】カラオケワゴンの車内で高らかに歌曲を歌い上げる(ウィーン) (下)、神童になりきっちゃう、2006/05/06 ウィーン市の子ども博物館「ZOOM」は九月まで、「いたって普通の神童」と題した「モーツァルトの少年時代」を疑似体験する催しを開いている。六―十二歳が主な対象で、連日予約でいっぱいだ。 館内にはピアノやチェロ、トランペットなどの楽器が置かれ、子どもたちが「ギーコギーコ」と好きなように鳴らしている。インストラクターのルーカスさんは「楽器を自分で試すことで、堅苦しさを感じないうちに理屈や難しさを覚えられる。いきなり楽器の正しい持ち方を教えたりはしない」と語る。十八世紀後半の王侯貴族の衣装に着替えたり、紙製のカツラを製作したりすることもできる。 タイから家族と一緒に観光で来たエリーゼさん(7)は「お姫様の格好でチェロを弾けるなんて夢みたい」と目を輝かせる。母親のアネシーさん(39)は「家族五人でコンサートに行くのを前に、子どもたちがモーツァルトの人となりのイメージをつかむのにぴったり」と話す。 催しは引率の大人にとっても意外な発見の連続だ。病弱だったモーツァルトにちなみ、当時の貧弱な医療体制を紹介している。ヒルが泳ぐ水槽は、ヒルに血を吸わせて血液を浄化していたことを表しているという。 国籍、年代を問わず愛され続けるモーツァルト。その理由について関連行事総括機関「ウィーン・モーツァルト・イヤー二〇〇六」のマーボー総監督は「だれでも親しめる敷居の低さと、限りない奥深さを兼ね備えている」と指摘する。 この連載はウィーン支局・桜庭薫が担当しました。 旅の途中に英才教育 【図・写真】18世紀後半の貴族の衣装で楽器を奏でる(ウィーン)
by alfayoko2005
| 2006-05-06 20:05
| Music
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