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ジェンダーフリー「不使用通知」広がる波紋 女性センター閉鎖、トイレ表示同色見直し (朝日・東京版 2006/05/12朝刊生活面)
「ジェンダーフリー」=キーワード=という言葉は混乱を招くので使わない--。そんな内閣府の通知を引き金に、各地に波紋が広がっている。千葉県では「ジェンダーフリー思想を広げる」などを理由に、女性センターに関する設置条例が否決された。さらに「ジェンダーフリー」の言葉を表題に入れた市民企画の市報への掲載拒否や、トイレ表示の見直しも起きている。上野千鶴子・東京大大学院教授の講演が「ジェンダーフリーの言葉にふれる可能性がある」として中止され、議論を呼んだこともあり、「言葉不使用」の影響の広がりに、懸念の声も出てきた。 「3月末でセンターは閉鎖しました」。4月下旬、千葉県女性センターの相談窓口に電話した女性(58)は絶句した。女性の娘が病気になり、幼い孫の世話を引き受けたが、足が不自由で外にもつれていけない。元気な孫を抱えて途方に暮れ、助言を求めて女性センターにかけた電話だった。 3月下旬、県議会では女性センターに関する知事提案の条例案が自民党の反対で否決された。既存の女性センターの設置を定めた条文を削除し、増設を含め、新条例として位置づけ直した案だった。この否決で、同県の女性センターはゼロに。ドメスティック・バイオレンスなど、年約5千件の相談は行き場を失い、5月から県の担当課が緊急相談を始めた。 自民党県議の反対理由は「優先順位が低い」「拡充はジェンダーフリー思想の拡散につながる」。 「ジェンダーフリー」は性別にとらわれず個性を発揮するという意味だが、00年ごろから保守系の政治家らが「性差を一切なくすという意味」として批判を始めた。 04年に内閣府男女共同参画局は「ジェンダーフリーには誤解があり混乱を招くので政府は使わないが、自治体が男女共同参画の意味で使うのは問題ない」と見解を出した。さらに今年1月、自治体に「この用語は使用しないことが適切」と通知した。千葉県での条例案否決に、自民党県連の幹部は「ジェンダーフリー批判派の県議の主張と知事への反発が結びつき、否決まで行ってしまった」と言う。 ■ ■ 東京都小金井市では昨年、女性グループがジェンダーフリーの言葉を表題に使った催しを企画、市の広報誌に掲載を依頼したが、「タイトルを変えてほしい」と言われた。「市民の言葉づかいまで規制?」とただしたが、結局、ジェンダーフリーの言葉を外して掲載になった。市の担当者は「内閣府の不使用通知もあり、掲載の場合、不使用をお願いしたい」。 都の施設「東京ウィメンズプラザ」では2月、トイレの表示を変えた。それまで男女とも薄いグレーの地に「女性」「男性」という黒い文字の表示板だったが、赤いマークと青いマークを張り、「性差」をはっきりさせた。 「ジェンダーフリーでトイレの表示まで男女同色」との批判が一部にあったため、昨年暮れの新男女共同参画基本計画には「トイレ表示を同色にすることと共同参画は無関係」との趣旨が書かれ、1月の通知にも引用された。「これを機に表示を見直して、分かりやすくした」と職員。 内閣府は「公共トイレの同色の表示をどうするかについては、地域や施設が適切に判断すべきこと」と話している。 ■ ■ 福井県では、敦賀市議の今大地(こんだいじ)はるみさんらが今月11日、県に情報公開請求を出した。福井県生活学習館の書籍コーナーの約2600冊のうち、男女平等やジェンダー関係の約150冊が撤去されたと聞き、撤去書籍の表題や理由などを県にただすためだ。 県は「撤去ではない」と反論する。昨年、県内の男性が、性教育やジェンダーをめぐる「過激な本」のリストをあげ、撤去するよう要請。担当職員は「男女共同参画にはいろいろな考え方があり、県民への情報提供は必要」と回答した。男性からは申し入れが繰り返され、今年3月、「リストの本が適切かどうか検討するため、事務室に一時、移動した」と説明。職員の一人は「1月の通知などで、情報提供の仕方を再検討する時期では、と考え直した面はある」と話す。 同館を利用する女性(67)は「インターネットで蔵書を調べて借りればいいと言われたが、見えなければ選びにくい。税金で買った本をなぜ見せないのか」と怒る。 ○正しい定義、普及へ努力を 言葉と差別の問題に詳しい遠藤織枝・文教大教授(言語学) ある言葉が使えなくなると、それが指していたものが見えなくなり、言いたいことを表せない。「ジェンダーフリー」不使用で、「性別にとらわれず個性を発揮する」という考え自体が見えなくなる恐れもある。「差別語の不使用はよくて、こちらは悪いのか」との声もあるが、差別語禁止は弱い立場の人を言葉で追いつめる人権侵害を正すため。混乱を防ぐなら不使用ではなく、正しい定義を普及するべきだ。 ◇キーワード <ジェンダーフリー> 「男は仕事、女は家庭」の性別役割など、社会的・文化的につくられた性「ジェンダー」にとらわれず、個性を発揮すること。90年代半ばから、学校や社会教育の場を中心に広がった。 【写真説明】 女性センターに関する条例案否決に抗議する女性たち=千葉県で ♪ この記事についての感想 ジェンダーとメディアブログ2006-05-12 今朝の朝日新聞「ジェンダーフリー」記事 ふぇみにすとの雑感@シカゴ2006/5/11 20:31朝日新聞「ジェンダーフリー」不使用通知記事
by alfayoko2005
| 2006-05-14 09:21
| ジェンダー・セックス
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