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生誕250年でコンサート・CDなど続々 モーツァルト「狂騒曲」 (朝日 be/business 2006/05/20)
![]() 今年は作曲家モーツァルトの生誕250周年。25万円するCD全集が1200セット売れ、全国でコンサートも目白押し。生誕地オーストリアへの旅行客は昨年の3倍増だ。「聴くと頭がよくなる」などとうたった関連商品まで増えて、日本列島はちょっとした「狂騒曲」に包まれている。(魚住ゆかり、丹治吉順) ゴールデンウイーク中のビジネス街、東京・丸の内で「熱狂の日」音楽祭が開かれた。今年のテーマは「モーツァルト」。会場の東京国際フォーラム周辺は、期間中の4日間、朝から晩まで、モーツァルトの調べに包まれた。 シンプルで美しい旋律、独特の典雅さと疾走感――。無料も含めて377公演が開かれ、オーケストラや室内アンサンブルが奏でる音楽に、延べ約70万人が酔った。ベートーベンがテーマだった昨年の32万人を大きく上回った。 主催者は「昨年開いた音楽祭が評価され、反響が大きかったため」と分析したが、来場の動機を尋ねるアンケートでは「モーツァルトだから」がトップ。人気の高さを、改めて印象づけた。 モーツァルトは、かつてない広がりを見せている。 東芝EMIは「ベスト・モーツァルト100」を昨年8月に発売。すでに20万セットを売った。「若い女性や子どもも増え、小学生から70~80代までの幅広い層が買っている」(東芝EMI)という。 ユニバーサルミュージックは、ドイツグラモフォン、フィリップス、デッカという大レーベルの名盤から863曲を厳選し、CD180枚におさめた「モーツァルト大全集」(税込み約25万円)を1月に発売。3レーベル縦断では初となるモーツァルト全集は、50~60代男性を中心に1200セット売れている。 新録音も相次ぎ、各社とも次々と新譜をリリース。「例年の3~4倍」(東芝EMI)という社もある。 昨年、東芝EMIが3000円で名曲100曲が聴ける6枚組みのCD「ベスト・クラシック100」を発売して、ミリオンセラーを記録。同社のクラシック部門の昨年度の売り上げは、前年度の倍近くに伸び、業界全体でもクラシック部門は前年比約30%増の売り上げを記録(日本レコード協会調べ)していた。 そこへこの盛り上がりだ。 「モーツァルトイヤー」をうたう演奏会は、大手の梶本音楽事務所関連だけでも約40回。武満徹没後10年演奏会の2倍以上、シューマン没後150年演奏会の約4倍だ。 「音楽教育を受けた人が多い日本には、潜在的なクラシック音楽市場がある。それが顕在化してきた」と日本クラシック音楽事業協会の善積俊夫常務理事は話す。 欧州の音楽事情に詳しい音楽プロデューサーの井阪紘さんは「生地のザルツブルクで彼のオペラばかり70回も上演されるなど、オーストリアはモーツァルト一色。欧州も盛り上がっています。日本の状況は、クラシック音楽市場の大きさを感じさせる」と話している。 ■旅行・日本酒・牛乳も 旅行業界も盛り上がる。大手旅行会社のJTBによると今年、モーツァルトの生誕地ザルツブルクで開かれる音楽祭に同社経由で参加する日本人客は、昨年比3倍増。最高級ホテルにオペラなど3公演のチケットをつけた「ペア250万円」というツアーもキャンセル待ちが出た。「予想をはるかに超えています」と同社の坪根豊営業担当課長。 ブームは音楽以外にも及んでいる。神奈川県秦野市の金井酒造店は麹(こうじ)室にモーツァルトを流して造った日本酒を販売している。約20年前から造っているが、今年は特に問い合わせが多い。音楽の振動が麹の発育を促すというのがうたい文句だが、「麹室の作業は非常にハード。モーツァルトで職人の気持ちも落ち着き、仕事が丁寧になる」と同社の佐野博之専務はいう。 同社は、乳牛にモーツァルトを聴かせると乳質が向上したといわれていることにヒントを得たという。 北海道上川支庁の童(わらし)ゃど農場の及川雄一郎さんは牛舎でモーツァルトを流している。「促さないと搾乳室に入らない牛が、モーツァルトを流すと自分から入ってくる」という。だが乳質については「えさの草の質に大きく左右され、音楽の影響まではわかりません」と冷静だ。 市場調査会社のサウンドスキャンジャパンが調べた昨年のクラシックCD売り上げ上位200のうち、「健康」「癒やし」「音楽療法」を掲げたモーツァルトのCDが8点あり、うち5点がベスト30に入った。モーツァルトは、楽しみで聴く以外の「効用」が期待されているのだ。 そうしたきっかけになった一つが93年、科学誌「ネイチャー」に載った米ウィスコンシン大学のフランシス・ラウシャー准教授(心理学)らの論文だ。 被験者を(1)モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ(K448)」を聞かせる(2)リラックス効果のあるテープを聞かせる(3)静寂――の三つの状態に10分ずつ置き、知能検査を受けさせたら、(2)(3)に比べて(1)が8~9%良い結果になったが、10~15分で効果は消えた、という内容だ。 これが大反響を呼び、「モーツァルト効果」と呼ばれるようになった。だが米ハーバード大学のクリストファー・シャブリス講師は99年、追試結果などをまとめ、「モーツァルト効果は認められない」とする論文を「ネイチャー」に掲載。論争は続いている。 信州大学教育学部の守一雄教授(心理学)は「効果がないという証明は、あるという証明に比べて非常に難しく、結論が出るには時間がかかる。ただ心理学者の大多数は『頭がよくなる』という効果には否定的だろう」という。 ◇ 〈初心者におすすめは〉 モーツァルトの作品は600曲以上。初心者は何を聴いていいかわからない。そこで、おすすめの5曲を砂川しげひささんに選んでもらった(上の表)。「音楽は繰り返し聴くうちに魅力がわかってくる。出だしがピンときた曲やメロディーの好きな曲を選び、何度も聴くといいでしょう」とアドバイスする。
by alfayoko2005
| 2006-05-20 08:22
| Music
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