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クラシック大衆化 関西では? 低価格・短時間・子供OKの音楽祭、東京で成功 (読売・大阪版 2006/05/25夕刊)
◆「熱狂の日」音楽祭、東京で成功 大阪市内の民間ホール、連携の動きも チケット代は1500円程度、子どもも入場OK、演奏は平均45分間という、画期的手法のクラシック音楽祭が、今年も大型連休中、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、4日間で49万人を集めた。「クラシックの大衆化」を成功させたといわれる音楽祭から、関西音楽界の活性化のヒントを探した。(持丸直子) 「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2006」(東京国際フォーラム主催、読売新聞特別協力)で、今年のテーマは生誕250年のモーツァルトだった。5月3~6日、6会場で朝から深夜まで同時並行で計171公演があり、チケット売り上げは16万枚。帝国ホテルなど丸の内周辺の公演も含めると約70万人が訪れた。 印象に残ったのは「敷居の低さ」と公演の「質の高さ」。会場は東京駅から歩いて行ける。広場には屋台が並び、家族づれや年配の夫婦が目立つ。プログラムは、5000人の大ホールでペーター・ノイマン、ミシェル・コルボら有名指揮者が登場したミサ曲やレクイエムなどから室内楽、ソロまで多彩で、自由に“はしご”ができる。英国の団体によるピアノ伴奏版オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」は234席の会場で、歌や芝居を間近で体感できた。 「熱狂の日」は昨年初めてベートーベンをテーマに開き、32万人が来場した。今年の総事業費は6億円。収入は企業の協賛や文化庁の助成と、チケット代がそれぞれ2億5000万円を上回る見込み。昨年は赤字分の2億円を、都が半額出資する「東京国際フォーラム」が負担したが、「今年の負担は約半分で、経済効果も41億円だった昨年の倍以上になりそう。PR効果は大きい」という。 同様のことは、関西ではできないのだろうか。会場を訪れた大阪のあるホール館長は、「大阪の中之島なら周辺に様々な会場がある。ただ、スポンサーがつくのか、だれが引っ張っていくのかが課題」。楽団幹部は「関西財界は楽団統合など後ろ向きな発言があり、支援を望むのは難しい。開催地を問わない支援企業が現れたらできるかも」と話す。 当の「熱狂の日」アーティスティック・プロデューサー、梶本眞秀・梶本音楽事務所社長は辛口の意見だ。「音のいい会場が複数あってお客さんが集う空間もあるという、適した場所がない。加えてホールや楽団などが自分の立場を超えてまとまらないとできない」と厳しい。 しかし大阪市内には公立音楽ホールがなく、競合してきた民間ホールの間に最近、「少ないパイを奪い合っていても仕方がない」と連携の動きがでている。 ザ・フェニックスホールといずみホールは今月、現代音楽を共通テーマに今年度から初の連携企画を行うと発表した。合同でチラシやセット券を作り、いずみホールの楽団が両方に出演する。将来は他ホールとのネットワーク化も視野に入れており、楽団音楽監督で作曲家の西村朗・東京音大教授は「いろいろなホールと連携する中で大阪が現代アートの重要拠点になれば」。フェニックスホールで企画を担当する伊東信宏・大阪大助教授も「いずれは地元発で『熱狂の日』に匹敵する質の高い音楽祭が生まれたら」と期待する。 「熱狂の日」が家族ぐるみで楽しませる工夫を随所に凝らしていたのは学ぶべきだろう。0歳児から入れる公演や、子ども対象のバイオリン体験や工作の部屋を設置。音楽家との垣根も低く、あちこちでサインに応じていた。周辺飲食店も祝祭ムードを盛り上げた。 関西クラシック界は今、在阪楽団の統合問題などで注目されている。音楽人が機運を高めるだけでなく、自治体や経済界には、文化を生かす街づくりの必要性を認識し、実現に動き出してもらいたい。 ◇「ラ・フォル・ジュルネ」 アーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンが仕掛け人となり、新しい聴衆の育成を目的に1995年からフランス北西部の港町ナントで始まった音楽祭。「低価格」「一流の演奏」「演奏家の神格化の打破」が徹底され、共鳴した音楽家が通常より低いギャラで出演。爆発的な人気を呼び、ポルトガル、スペインでも開催されている。 写真=今年も大盛況だったクラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2006」(東京国際フォーラムで) 写真=子ども対象のキッズプログラムでは、バイオリンの体験講座もあった(東京国際フォーラムで)
by alfayoko2005
| 2006-05-26 00:22
| Music
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