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米議会で相次ぐ不祥事 著名記者が民主党の躍進期待 (ベリタ通信 2006/10/09)
米議会上下両院の選挙が11月に行われるが、米国民の議会への信頼は大きく揺らいでいる。議員の汚職や倫理に関する問題が相次いで発覚し、米国民に幻滅感も広がっている。昨年、下院議員を辞職した共和党のランディ・カニングハム(64)=服役中=は、ことし3月240万ドル(約2億8000万円)の賄賂を国防関連業者から受け取っていたとして、禁固8年4カ月の実刑を言い渡された。その以降、共和、民主両党議員の間で、不祥事が多発している。(ベリタ通信=江田信一郎) 最近の例は、共和党のマーク・フォーリー下院議員が、議員付添人(ページ)として議会で働いていた10代の少年にわいせつな電子メールを送っていたことが明かるみに出、米国のメディアは、対応に苦慮する共和党指導部の姿を連日追っている。 議員付添人(ページ)制度は80年代から行われており、若者に米議会で働く機会を与え、政治に親しみを持ってもらうのが狙い。高校の最上級生らが参加している。 フォーリー氏はこの発覚で議員辞職に追い込まれた。同氏が長年同性愛者として側近の間では知られていた。本人は、少年時代に、聖職者からわいせつな行為を受けたのが原因だと話している。 同氏の少年偏愛に関しては、同氏からメールを送られた子どもの家族からの苦情が、共和党上層部に数年前に持ち込まれていたことも表面化している。このため事情を知りながら対応をとらず、11月の議会選挙へのフォーリー氏の出馬を認めていたハスタート下院議長(共和党)ら執行部への風当たりも強くなっている。 このほかにも、下院の実力者だったトム・ディレイ氏が昨年、テキサスの州議会選挙に絡む違法な選挙資金利用で起訴され、共和党の下院院内総務を辞職。このためことしに入り、議員も辞職し、政治生命を絶たれた。 オハイオ州選出の共和党ボブ・ネイ下院議員も最近、訴追されたロビイストとの癒着が表面化、議員を辞職している。 民主党でもルイジアナ州選出のウィリアム・ジェファーソン下院議員が、米企業のアフリカでのビジネス獲得に絡み、賄賂を受け取っていた疑惑が浮上している。ボブ・ネイ氏を辞職に追い込んだロビイストとの関係では、モンタナ州選出の民主党下院議員の名前も挙がっている。 米議会は現在、下院、上院とも共和党が多数を握っている。ブッシュ大統領も共和党出身だ。しかし、ブッシュ大統領は対イラク戦争の不手際で、支持率を落としている。 共和党は11月の選挙で、議席を減らすと予想されており、この分漁夫の利を得た民主党が躍進すると予想されいる。民主党が議会の主導権を握るためには、上院で6、下院で15議席増やす必要があるとされる。 一方、米紙ニューヨーク・タイムズの看板記者トーマス・フリードマン氏は最近、「私の願いは、共和党が議会多数を失うことだ」というコラムを掲載した。ブッシュ政権の硬直化した対イラク戦争のあり方に変更を加えるためにも、民主党が11月の選挙で多数議席を取ることが必要だと主張している。 2006年10月09日00時09分
by alfayoko2005
| 2006-10-09 18:51
| 米政治
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