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日本経済・社説2 不適切発言目立つ安倍内閣(1/30)
通常国会中には異例だが、内閣改造が要るのでは、とさえ思わせる。問題発言―釈明を繰り返す久間章生防衛相に続いて柳沢伯夫厚生労働相が女性を子どもを「産む機械」に例え、釈明した。国会の論戦を前に緊張感を欠く閣僚に厳重注意は当然だが、一罰百戒で更迭すれば、安倍晋三首相の指導性も高まるだろう。 柳沢厚労相は27日、島根県松江市での講演で少子化の解消策として「産む機械、装置の数は決まっちゃった。あとは1人頭で(たくさん産むように)頑張ってもらうしかない」と述べた。その場ですぐに「機械と言ってごめんなさい」と謝罪し「産む役目の人」と言い直した。皮肉にもそれを伝える新聞には少子化対策戦略会議の顔ぶれが報道されている。 厚労相発言と同じ日に久間防衛相は長崎県諫早市での講演で、米軍普天間基地の名護市への移設をめぐり「米国は『政府同士が決めたのだからやったらよい』と言うが、知事がうんと言わないとできない」「知事の意見を聞き入れながらやっていかなければならない。米国は根回しというのが分からない」「あまり偉そうなことを言ってくれるな。日本のことは日本に任せてくれ」などと語ったと伝えられる。 久間氏は24日にも、日本記者クラブで「(イラク戦争に踏み切った)ブッシュ米大統領の判断が間違っていた」と発言、安倍首相は日米関係への影響を懸念し、塩崎恭久官房長官が「米国に誤ったメッセージを与えかねない」と注意していた。米政府当局者は重なる久間発言に強い不快感を非公式に述べている。 柳沢発言は本人が直ちに釈明をした事実でわかるように、不適切そのものである。これに対し、一連の久間発言はやや確信犯的であり、内容だけを見れば、直ちに不適切とは断定しにくいが、日米安保関係を担当する閣僚の発言としては紛れもなく不適切である。 久間氏は元秘書らが代表を務める政治団体の事務所移転の報告を怠っていたことが報道されたこともある。ほかにも様々な問題で批判を受ける閣僚が多い。本来ならば、改造に踏み切りたいと安倍首相が考えても当然の状態である。 社説:柳沢発言 首相がもっと叱らないと 毎日新聞 2007年1月30日 0時05分 これが少子化対策にかかわる閣僚の発言なのかと思うと、あいた口がふさがらない。配慮を欠いたというより、女性蔑視(べっし)観が思わず露呈したのだろう。 柳沢伯夫厚生労働相は27日、松江市で開かれた県議らの会合で講演し「(女性という)産む機械、装置の数は決まっている。あとはひとり頭でがんばってもらうしかない」と放言した。 さすがに本人もこれは舌禍事件になると気づいたのだろう。その場で「機械と言ってごめんなさい」と謝罪し「産む役目の人」と訂正したそうだが、この言い方でも女性は理解してくれるだろうか。 柳沢氏は29日、首相に電話をかけ陳謝したうえ記者団に「人口推計は難しい。経済に携わった者として、類似の例で説明しようとした」と釈明している。 人口推計のどこがわかりにくいのか。これほど単純でわかりやすい話はない。昨年末、厚労省の社会保障・人口問題研究所が2055年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の数)を1・26と予測し、公表した。その結果、半世紀後の日本の総人口は今より4000万人減って約8900万人となると推計した。 人口減少への道は、非婚、晩婚、離婚の増加のほか、結婚しても子供を産む数が減ってきたことなどの要因が重なっている。その底流には、子供を育てるための十分な収入が望めないこと、安心して子供を産める社会環境の整備の遅れなどがあるといわれている。 なによりも、子供を産む、産まないは個人の人生観にかかわる領域でもあり、他人が口をさしはさめない。だからこそ、政府が何度少子化対策を打ち出しても、決め手が見つからないのである。 柳沢氏は旧大蔵官僚出身だ。経済通として知られるが、経済はいざ知らず人間の心理を読むことは不得手らしい。出生率の向上を製品をつくる工場の生産性向上と同一視した神経にあぜんとする。世の中には、子供を産みたくても思うようにいかず、人知れず不妊治療を行い、悩んでいる女性も多い。あの発言でそういう人たちの気持ちをどれほど傷つけたかに思いを致すべきだ。 第一、子供を産む、産まないを女性だけの責任にする発想が貧困だ。パートナーである男性の意思も影響するだろうし、協力も必要だ。柳沢氏が子供が増えないことにいら立っているなら、女性だけでなく男性に向けてモノを言わなければフェアでない。 野党の女性国会議員は連名で柳沢氏に辞任を求める申し入れを行った。与党の女性議員はなぜ怒らないのか。少子化担当閣僚の高市早苗氏や不妊治療に取り組んできた野田聖子氏の意見も聞きたい。任命した安倍晋三首相にも言いたい。本人からの電話を待っているのではなく、自分からかけて叱(しか)り飛ばさなければいけない。毎日新聞の世論調査で、不支持の理由で「指導力不足」がトップになった。こういう時に毅然(きぜん)として怒らなければ、タガの緩んだ内閣の再生などおぼつかない。
by alfayoko2005
| 2007-01-30 09:16
| ジェンダー・セックス
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