ジュリアーニ前ＮＹ市長「勝つ」大統領選出馬表明

ジュリアーニ前ＮＹ市長「勝つ」大統領選出馬表明 (産経 2007/02/06)

　【ニューヨーク＝長戸雅子】２００８年の米大統領選に向け、共和党のルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長（６２）が５日、「立候補」と明記した新たな書類を連邦選挙管理委員会に提出した。この後ＦＯＸニュースに出演した同氏は「勝つために参加する」と事実上、出馬を表明した。ジュリアーニ氏は各種世論調査で高い支持を得ている共和党最有力候補の一人だ。大統領選に向けた動きは早くもヒートアップしている。

　ジュリアーニ氏は同日、ニューヨーク州内で「大きな一歩だ」と述べた。同氏は昨年１１月、出馬に向けた準備委員会設立の書類を提出しており、今回はその書類にあった「情勢を見極める」との文言を削除した。改めて出馬表明の場を設けるとみられる。

　同様の書類は共和党有力候補のジョン・マケイン上院議員（７０）＝アリゾナ州、ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事（５９）らもすでに提出している。

　１９９４年にニューヨーク市長に就任したジュリアーニ氏は連邦検事として犯罪に向き合った経験を生かし、軽微な犯罪を徹底的に取り締まる「割れ窓理論」を実践。強盗などの犯罪を５年間で半減させるなど治安改善に功績をあげた。

　同時テロの際はすぐさま現場に駆けつけて強力なリーダーシップを発揮、「米国の市長」との勇名をはせた。

　全米レベルの知名度と人気から世論調査での支持率も高い。ニューズウィーク紙が先月末に公表した世論調査によると、共和党員の支持率でジュリアーニ氏がマケイン上院議員を４８％対４４％と上回った。すでに出馬を表明している民主党のヒラリー・クリントン上院議員（５９）＝ニューヨーク州＝と対決した場合、ヒラリー氏４９％、ジュリアーニ氏４６％と接戦になっている。

　また、全米の先陣を切って来年１月に党員集会が行われるアイオワ州でこの週末に行われた調査ではジュリアーニ氏が２７％だったのに対し、マケイン氏は２２％だった。

　共和党内の指名争いは両氏を軸に展開するとみられているが、銃規制や妊娠中絶を支持、同性愛者の権利を容認する姿勢を示すなど、政策的には民主党に近い共和党穏健派の代表として知られるジュリアーニ氏が保守派など党内の広範な支持を得られるかは未知数だ。

　民主党からはヒラリー氏をはじめ、当選すれば初の黒人大統領となるバラク・オバマ上院議員（４５）＝イリノイ州、２００４年の大統領選で副大統領候補だったジョン・エドワーズ元上院議員（５３）らが出馬を表明している。

(2007/02/06 22:12)


ジュリアーニ前ＮＹ市長、次期大統領選に「出馬」
2007.02.06
Web posted at: 20:11 JST
- CNN/AP

ワシントン──共和党のルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長は５日、２００８年の次期大統領選で、連邦選挙委員会に対し立候補の意思を示す関連書類を提出した。同氏陣営が明らかにした。公的な政治資金の募集活動が可能になる選挙対策委員会の正式設置などを申請したと見られる。

同陣営によると、前市長は５日、公式な声明などを出す見通し。

共和党では、ジョン・マケイン上院議員やミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事らが、大統領選への出馬を表明している

穏健派のジュリアーニ氏は、世論調査でも人気が高いが、共和党内の保守派からの支持は、必ずしも高くはない。特に、同性結婚や妊娠中絶、銃規制問題については、共和党内で支持が得られるかどうか不透明な情勢だ。また、同氏には過去２度の離婚歴があり、これも保守層の反感を買いかねない状況となっている。